密林の図書室

人生は短く、経験からのみ得られることは限られます。読書から多くのことを学び、アウトプット化も本との対話の一部として大切なものだと考えてきたので、このブログを立ち上げて日々読んできた本の備忘録として活用しています。

のりもの

MaaS モビリティ革命の先にある全産業のゲームチェンジ

著:日高 洋祐、牧村 和彦、井上 岳一、井上 佳三 MaaS(Mobility as a Service)。移動が関係するすべての要素を統合的なサービス基盤として見立てた概念である。 自動車産業における代表的な4つの技術的革命を指すCASE(Connected, Autonomous, Sharing, Elec…

「自動運転」ビジネス 勝利の法則-レベル3をめぐる新たな攻防

著:井熊 均、井上 岳一 クルマの自動運転について複数の著者が現在の世界的な開発競争の状況と、今後の見通しについて意見を述べた本。副題に「レベル3」が入っているが、これはレベル0からレベル5まである自動運転のレベルの定義を意識したものである。例…

日本懐かし遊園地大全

著:佐々木 隆 遊園地のルーツは、博覧会にあるという。コースター、観覧車、回転木馬が、かつての遊園地の三種の神器だったが、コースターは明治23年に上野で開かれた「内国勧業博覧会」で自動鉄道が登場。明治36年に同博覧会の大阪開催で回転木馬、明治39…

エコカー技術の最前線 どこまでも進化する燃費改善と排出ガスのクリーン化に迫る

著:高根 英幸 いわゆる「エコカー」と呼ばれる自動車の技術の概要をざっと紹介した本。それほど細密に解説されたものではないが、オールカラーで、各社のユニット部分の写真やモデルカーの写真や原理図といった資料が多く掲載されているのが特徴である。以…

海に面した30の無人駅。「海駅図鑑 海の見える無人駅」

著:清水浩史 全国30の海に面した無人駅を旅行記風に紹介した本。巻頭部分にそれぞれの駅を撮影したカラー写真があり、あとはモノクロ印刷で一部写真入りの文章が続く。 ホームに立つともう海の気配しかないという北舟岡駅(北海道)の近くにはバッタ塚があ…

かつてこの国には21万台もの人力車があった。マニアックで深い貴重な文化史。「人力車の研究」

著:齊藤 俊彦 重厚で読み応え十分の本である。1979年に出版された「人力車」という本の復刻版だという。書名とカバーデザイン以外は当時のままとし、収録資料については最新の製版技術を駆使して再現性を高めたとある。様々な資料を入念に調べ、まとめ上げ…

元は民間の甲武鉄道。「JR中央線の謎学」

著:ロムインターナショナル JR中央線は1889年(明治22年)に民間の甲武鉄道としてはじまった。本書は、東京から高尾までの区間にスポットを当て、鉄路、駅、沿線、歴史、駅名や地名、関連鉄道遺産について、以下のようなことが取り上げられている。 シンボ…

鉄道ふしぎ探検隊

著:河尻 定 鉄道と周辺地域に関するトリビア的なネタを集めて解説したもの。「日経電子版」で連載したものを一冊にまとめたものらしい。 東海道新幹線はかつての「弾丸列車計画」をベースにしたもの。東北新幹線は当初は東海道新幹線と接続する予定だった。…

ICカードと自動改札 (交通ブックス)

著:椎橋 章夫 JRの例を中心に、ICカードと自動改札について解説した本。大阪万博をにらんで1967年に開業した阪急千里中央駅で、自動改札の実用機が日本で初めて導入された。当初は光学パンチ式であった。日本の自動改札はこれ以降、関西や地下鉄での利用が…

カラー印刷で紹介。全国のいろいろな路線バス。『全国路線バス大百科2018 (バスマガジンMOOK)』

監修:日本バス友の会 日本全国の路線バスの会社を代表的なカラーリングを施したバスの写真とともに紹介した本である。写真中心の構成で、オールカラー。30 cm X 21 cmと、大きさがあるので、写真が見やすい。 沖縄から北海道まで全国各地の179の路線バス会…

日本懐かし駅舎大全 (タツミムック)

著:二村 高史 各地の昔の駅舎を写真と文章で紹介した本。品川駅東口(今の港南口)の駅舎の小ささなどは現在と比較すると驚く。高崎駅や川越駅も全く違う。味があるのはローカル線で、北恵那鉄道中津町駅のレトロな駅舎はなかなかいい。 既に廃止された大社…

夜行列車よ永遠に 人気ブルートレインから記憶に残る名列車まで

著:「旅と鉄道」編集部 かつて日本の鉄路で人気を誇っていたブルートレインをはじめとする夜行列車の本。オールカラーで写真が豊富。 「トワイライトエクスプレス」「日本海」「あけぼの」「サンライズ出雲」「サンライズ瀬戸」「北斗星」は、詳しい乗車レ…

東京駅100周年東京駅100見聞録

著:佐々木 直樹 東京駅に魅せられ、東京駅フォトグラファーを自認する著者が、東京駅についての100のポイントを語った本。111ページしかないが、写真が多く掲載されており、オールカラー。建物としてスポットが当たっているのは歴史的建造物である丸の内側…

秘境駅の謎 なぜそこに駅がある!? (旅鉄BOOKS)

いわゆる秘境の駅を紹介した本。「秘境駅の謎」とあるが、秘境駅は秘境を目指して作られたわけではなく、過疎化によって秘境になっただけのところが多いので、このタイトルのつけ方はどうかと思うが、カラー印刷で秘境路線と秘境駅の写真が多く載っている。…

広大な大日本帝国の勢力圏には、個性的で様々な鉄道網が延びていた。「大日本帝国の海外鉄道 」

著:小牟田 哲彦 よくまあ、こんなに詳しく調べたものである。そして、大日本帝国というのは広かったのだな、と改めて思いながら読んだ。台湾、朝鮮半島、関東州、満州、南樺太、さらに南洋諸島。 苦労の末に南北縦貫鉄道が作られた台湾。一貫して貨物収入が…

世界で一番美しい駅舎

世界の駅の写真を集めたものです。目を見張るような、荘厳な駅、美しい駅、近未来的な駅、伝統的建造物の駅、個性的な駅が次々と登場します。・国王レオポルド2世が10年かけて作らせた国の重要記念物になっている大聖堂のようなアントワープ中央駅(ベルギー…

「間違いだらけのクルマ選び」で有名になった徳大寺有恒が、自伝を兼ねて最晩年に書いた本。『駆け抜けてきた: 我が人生と14台のクルマたち』

著:徳大寺 有恒 「いま、あらためて振り返ってみれば、人生というものは、過ぎ去った一つひとつの事柄を否定することなどできないと、つくづく思う。私はレーシングドライバーになって首になり、その後商売をはじめて膨大な借金をつくった。挙げ句、体を壊…

世界の地下鉄駅 (nomado books)

著:水野 久美 地下鉄の駅は閉じられた空間であるが、近年はその閉そく性を生かして、パブリックアートの場としてユニークなデザインや芸術性の高い装飾や設計を行う駅がいくつもあるという。この本は、そのような世界の駅をカラー写真中心に紹介している。 …

徹底カラー図解 東京メトロのしくみ

編集:マイナビ出版編集部 東京メトロについての本。オールカラーで、写真が豊富に掲載されている。まずは、銀座線、丸ノ内線、日比谷線、東西線、千代田線、有楽町線、半蔵門線、南北線、副都心線のそれぞれの説明がある。 車両解説。トンネル。駅を出発す…

新・世界の駅

編集:パイ インターナショナル 伝統様式の駅、洗練されたデザインのモダンな駅、豪華な内装の駅、小さな駅。世界中の特徴のある駅を写真中心に紹介した本。全部で107駅。オールカラー。 ミラノ中央駅(イタリア)は古代ローマ的で大変立派。 シルケジ駅(ト…

東京の地下鉄路線網はどのようにつくられたのか

著:東京地下鉄研究会 東京では明治36年(1903)に市電が開通。1920年には市電の総延長は100㎞を超えた。しかし、市電はキャパが小さく、速度も遅く、増え続ける人口と移動の需要に対応できないことが次第に明らかになる。市電は大混雑で各停留所では乗り切れ…

高齢者ドライバーの交通事故多発?その真実と、原因と背景と真実を探る。「高齢ドライバー」

著:所 正文、小長谷 陽子、伊藤 安海 高齢者の交通事故について3人の識者が様々なデータや研究成果を踏まえて論じた本である。 わが国の年間交通事故死者に占める65歳以上の割合は、高齢化の進展とともに年々上昇を続け、2015年には56%に達している。この…

廃駅。

著:笹田 昌宏 廃駅を紹介した本。写真が豊富。なんでもかんでも、というのではななく、以下の8つのカテゴリーに分けて選ばれた100の駅を紹介している。 1.枯れ具合がたまらない「廃駅」13駅2.駅舎が素晴らしい「廃駅」12駅3.ロケーションが素晴ら…

旅客鉄道に比べると地味だが、実は多彩で奥深い。東京~大阪間の在来線での歴代最速も貨物列車。結構面白い、『貨物列車の世界』

編:交通新聞社 鉄道オタク向けの本はいろいろあるが、これは貨物列車だけに焦点を絞ったもの。硬派な内容で、いろいろな分野で利用されている貨物列車が登場する。写真が多く、カラー印刷で、ムック本サイズ。 所要時間6時間12分という東京~大阪間の在来線…

みんなの機内食 天空のレストランへようこそ!

著:機内食ドットコム 日本、東アジア、東南アジア、南アジア、ヨーロッパ、北米、南米、オセアニア。「機内食ドットコム」に寄せられた世界の航空会社の機内食の情報を、写真中心に紹介した本。個性的な機内食の写真が次々登場する。 ファーストクラス、ビ…

国鉄特急形直流電車 形式183・185・381系

かつて国鉄時代に主力車両として活躍し民営化してJRとなった各社にも引き継がれた3つの系統の特急型直流電車のガイドブックである。巻頭部分と後半の一部がカラーで、あとは白黒印刷。ムック本サイズで275ページ。 総武本線用の近距離特急および地下区間やト…

図解EV革命 100年に1度のビジネスチャンスが一目瞭然!

著:村沢 義久 自動運転とともに自動車産業に革命的な変動をもたらそうとしているEV化の波についてやさしく説明したもの。すべて白黒印刷で、一部例外はあるものの、テーマごとに見開きの右ページが解説、左ページがごく簡単な概念図や関係図や写真という構…

2020年、人工知能は車を運転するのか ~自動運転の現在・過去・未来~

著:西村 直人 障害物を検知して止まる自動ブレーキ。アクセルとブレーキを制御して車間距離を一定に保ちながら自動的に定速走行を行うACC(Adaptive Cruise Control) 。ACCに通信機能を搭載したCACC(Cooperative Adaptive Cruise Control)。前走車追従機能と…

モビリティー革命2030 自動車産業の破壊と創造

著:デロイト トーマツ コンサルティング 「パワートレーンの多様化」「クルマの知能化・IoT化」「シェアリングサービスの台頭」という3つの要因から、今後のクルマ社会及び自動車関連産業(修理や自動車保険も含む)に起きることを予測して、どのように対処…

IoTで激変するクルマの未来

著:桃田 健史 「コネクテッド・カー」には2つの領域があるという。まず、ITS(高度道路交通システム)に属するサービスで、具体的にはETC, VICS(交通情報), ACC(車間制御装置)などを指す。もうひとつは、インフォテーション(Inforamtion + Entertainment)…