密林の図書室

人生は短く、経験からのみ得られることは限られます。読書から多くのことを学び、アウトプット化も本との対話の一部として大切なものだと考えてきたので、このブログを立ち上げて日々読んできた本の備忘録として活用しています。

元は民間の甲武鉄道。「JR中央線の謎学」

著:ロムインターナショナル

 

 JR中央線は1889年(明治22年)に民間の甲武鉄道としてはじまった。本書は、東京から高尾までの区間にスポットを当て、鉄路、駅、沿線、歴史、駅名や地名、関連鉄道遺産について、以下のようなことが取り上げられている。

 

  • シンボルカラーのオレンジはセーターがヒント?
  • 新宿―東京間は直線距離だと10kmなのにS字型を描いて10.3kmとなった経緯
  • ダイヤがよく乱れる理由、ホームドア設置が遅れている理由
  • 荻窪駅を高架にできない理由
  • 高尾と八王子の間にかつて「特別な駅」が存在した
  • 吉祥寺に吉祥寺という寺が無い理由
  • 御茶ノ水駅がまるで崖際に立つようになっているのはなぜか
  • 水道橋には本当に水道専用の橋があった
  • かつて三鷹から「武蔵野競技場線」という3.2kmの支線が存在していた
  • 国立市は駅名が最初でその後市の名前に採用された
  • 東京駅の赤レンガの建物に似た大きな万世橋駅というのがあった
  • 中野―荻窪間に滑走路を作る計画が存在した
  • 中央線は日本一遅い時間まで走っている路線
  • 飯田橋から神田の間の架道橋はどれも110年以上経過している
  • 東京ドームホテルは陸軍砲兵工廠の跡地
  • たった2年だけで廃止になった軍用の引き込み路線


 鉄オタに限らない一般向けのことが多い。中央線の歴史の古さがを知った。「へえ~」と思うことがたくさんあった。予想以上に面白かった。

 

文庫、218ページ、河出書房新社、2015/3/18

JR中央線の謎学 (KAWADE夢文庫)

JR中央線の謎学 (KAWADE夢文庫)

  • 作者: ロムインターナショナル
  • 出版社/メーカー: 河出書房新社
  • 発売日: 2015/03/18
  • メディア: 文庫