密林の図書室

人生は短く、経験からのみ得られることは限られます。読書から多くのことを学び、アウトプット化も本との対話の一部として大切なものだと考えてきたので、このブログを立ち上げて日々読んできた本の備忘録として活用しています。

伝記・自伝

マンガ 経営戦略全史 [新装合本版]

著:三谷宏治、イラスト:飛高翔、シナリオ:星井博文 フレデリック・テイラー以降の主要な経営戦略論を概観し、マンガ形式を中心に解説した本である。元々、全2巻に分かれて発売されていたものを1冊にまとめて新装合本版として再発売したもののようだ。こ…

起業家

著:藤田 晋 サイバーエージェントの創業者である藤田晋氏が、起業家として会社を成長させる中で経験したことや苦労、何をどのように判断し舵取りしたのかを、教訓を交えて綴った本。 ネットバブル崩壊。株を買い占めた村上ファンドによるサイバーエージェン…

成城石井の創業

著:石井 良明 「私が語るのは、10年以上前の経営です。…(中略)…しかし、今も昔も変わらない、経営の原点というものがあります。それはいかに情報を得、いかに情報を価値に変えることができるかということです。これこそが、商売において最も大事なことだと…

『章説-トキワ荘の青春』(中公文庫)

著:石ノ森 章太郎 石ノ森章太郎がトキワ荘時代を語った本。2008年に出版されたものを再構成して再販したもののようだ。漫画的な挿絵が時々載っているが、あくまでも文字で書かれている。 子供のころから最大級の読者であり支えてくれた3歳違いの姉が23歳に…

サッカー・ワールドカップ・南アフリカ大会でベスト16に貢献した中澤佑二選手のエリートコースとは無縁の躍進。『下手くそ』

著:中澤 佑二 40歳で引退を表明したサッカー元日本代表CBの中澤佑二選手が、2014年に出した本。サッカーの南アフリカワールドカップでベスト16入りに貢献し、田中マルクス闘莉王選手と鉄壁のツインタワーを形成して対戦国の猛攻を跳ね返し続けた姿は、今で…

首席侍女としてマリー・アントワネットを支え、ルイ16世に信頼され、のちにナポレオンからも厚遇された才女の激動の生涯。「カンパン夫人:フランス革命を生き抜いた首席侍女」

著:イネス・ド・ケルタンギ、訳:ダコスタ吉村花子 「私たちが生まれる時代を選んだのではありません。天の思し召しによって、試練の時代に生まれたのです」 (カンパン夫人からオルタンス・ド・ボアルネ宛の手紙より)。 ジャンヌ=ルイーズ=アンリエット・…

知の巨人 ドラッカー自伝

著:ピーター F ドラッカー、著:牧野 洋 日本経済新聞の「私の履歴書」で連載された内容を元に、そこに記載できなかったことや追加で取材したことを加えて一冊にまとめた本。 ウィーンに生れ、フロイトなど父の知り合いである多くの著名人に会う。ドイツで…

非常識の中から見えてくる、本当に大切にすべき常識。『安売り王一代 私の「ドン・キホーテ」人生 』

著:安田 隆夫 「私の半生やドンキ起業のいきさつについては、できれば公開したくなかった。ハチャメチャなことが多すぎて、人様に誇れるようなものは何一つないからだ。今回、私が自分の人生をさらけ出す決意を固めたのは、かつての私のように社会のそこか…

「あしたのジョー」「おれは鉄兵」「あした天気になれ」。トキワ荘のマンガ家たちとの思い出。『ちばてつやが語る「ちばてつや」』

著:ちば てつや 「私は何をやってもうまくできず、『ぐずてつ』と人に言われたこともあった。実際、その通りだと思っていた。しかし漫画に出会うことができた。漫画に出会えたから、自分の気持ちを素直に伝えることができたし、感動も悔しさも自分なりに表…

アイリスオーヤマの経営理念 大山健太郎 私の履歴書

著:大山 健太郎 42歳の若さで末期ガンの父親が他界し、社員5人の関西の小さなプラスチック工場の後を継いで社長になったのは19歳のとき。 不眠不休で働き、工夫を重ね、何度か危機に直面しながらもそれを乗り越えて現在の『アイリスオーヤマ』を築いた大山…

お値段以上。ニトリ創業者。「運は創るもの ―私の履歴書」

著:似鳥 昭雄 「父は余り成績のことを言わなかった。『おまえは頭の悪い人間が結婚して生まれた子だ。だから勉強ができないのは当たり前だ』というのが理由だ。もっとも後がある。『だから人より努力するか、人のやらないことをやるかだ』」。 日本経済新聞…

深愛 (しんあい)

著:水樹奈々 面白かった。ドラマでもこういう筋書きはなかなか難しいだろう。歌手&声優として活躍する水樹奈々の自伝。こんなにいろいろ苦労して努力と下積みを重ねて成功の道を歩んだのか、と思った。豊かな声量と歌唱力が魅力的な歌姫だが、それは一流の…

カラー版 - 横山大観 - 近代と対峙した日本画の巨人

著:古田 亮 近代日本画の巨匠、横山大観について書かれた本。新書サイズで数にも限りはあるものの、文章だけでなく、カラー印刷でいくつかの代表作の写真が紹介されている。 東京美術学校の第1期生であり、岡倉天と苦労をともにしながら師とあおぎ、強烈な…

Bボーイサラリーマン (幻冬舎文庫)

著:HIRO 「30歳になったら、死んでもいい。若い頃の俺は、本気でそう思っていた」。 インパクトのある書き出しで、最初から小気味よく読者をひきつける。面白い。EXILE HIROが半生を振り返って書いた本。まさに、駆け抜けてきた、という感じである。 若い頃…

ホーキング、自らを語る

著:スティーヴン・ホーキング、監修:佐藤 勝彦、訳:池 央耿 「二十一歳で筋萎縮性側索硬化症が発症したときには、ひどく不公平に思った。どうしてこんな目に遭わなくてはならないのだろうか。人生、もはやこれまでで、多少は自負していた能力もついに発揮…

「間違いだらけのクルマ選び」で有名になった徳大寺有恒が、自伝を兼ねて最晩年に書いた本。『駆け抜けてきた: 我が人生と14台のクルマたち』

著:徳大寺 有恒 「いま、あらためて振り返ってみれば、人生というものは、過ぎ去った一つひとつの事柄を否定することなどできないと、つくづく思う。私はレーシングドライバーになって首になり、その後商売をはじめて膨大な借金をつくった。挙げ句、体を壊…

ところで、きょう指揮したのは? 秋山和慶回想録

著:秋山和慶、冨沢佐一 理想とするのは、指揮者が目立たずオーケストラが素晴らしい演奏をすることだと言う。斎藤秀雄の愛弟子の一人、指揮者秋山和慶氏の回想録である。 この人のレパートリーは広く、800曲以上ある。しかも、そのほとんどを暗譜していると…

私のヴァイオリン 前橋汀子回想録

著:前橋 汀子 日本を代表するヴァイオリニスト前橋汀子の自伝。日本はヴァイオリンの分野では世界に優れた人材を多く輩出する国になったが、著者は2013年に亡くなった盟友の潮田益子とともに世界に飛び出して新しい時代を切り開く役割を果たしたといえる。…

若くして卵巣と子宮を全摘出した困難を乗り越えて。 麻美ゆまのメッセージ。「Re Start ~どんな時も自分を信じて~」

著: 麻美ゆま 少し前の本だが、以前から気になっていたので読んでみた。著者は、人気の元AV女優でTVでも活躍した麻美ゆま。卵巣境界悪性腫瘍が見つかり、若くして卵巣と子宮を全摘出。つらい抗がん剤治療も経験している。 本名は「さやか」。日本で最初のフ…

GHQと戦った女 沢田美喜

著:青木 冨貴子 終戦後に日本にやってきた米軍兵士と日本人女性の間に生まれた混血児達を支援する施設を立ち上げ奔走した澤田美喜の生涯をたどったノンフィクション。 三菱財閥の宗家である岩崎家の長女として生まれ、「この子が男だったら」と言われるくら…

久米宏です。 ニュースステーションはザ・ベストテンだった

著:久米 宏 この本は、久米宏の番組に親しんだことのある人であるなら、結構、面白く読めると思う。『土曜ワイドラジオTOKYO』『ぴったし カン・カン』『料理天国』『ザ・ベストテン』『おしゃれ』『久米宏のTVスクランブル』そして『ニュースステーション…

アンヌ隊員だからこそ語れるウルトラセブン秘話。「セブンセブンセブン―アンヌ再び…」

ウルトラセブンでアンヌ隊員を演じていたひし美ゆり子さんの本のレビューです。

カラヴァッジョの秘密

ミケランジェロ・メリージ・ダ・カラヴァッジョについて書かれた本場イタリアの本の翻訳本のレビューです。