哲学・心理・自己啓発
著:神田昌典 「新装版」といっても、だいぶ古い本である。一定の熱狂的な支持者がいる神田昌典氏の出世作。キャッチーな言葉が並び、ところどころため口で、いかにも自己啓発系。信者にとってはたまらないかもしれないが、そうでない人には率直に述べて胡散…
著:トマス・J・スタンリー、著:ウィリアム・D・ダンコ、訳:斎藤 聖美 「うちの子供たちは、うちは貧乏なの?と、ときどき聞きます。ファストフード店で1ドル均一メニューの中から注文しなさいと私が言うからです」。 「私たちは倹約家です。こんなに長い…
著:路カズヤ 本書には、前半に大前研一の言葉として、次のようなものがあると紹介されてある。 「人間が変わる方法が3つしかない。1つ目は時間配分を変えること。2つ目は住む場所を変えること。3つ目は付き合う人を変えること。どれか1つだけ選ぶとしたら、…
著:マイケル・サンデル、訳:鬼澤 忍 「正義と不正義、平等と不平等、個人の権利と公共の利益が対立する領域で、進むべき道を見つけ出すにはどうすればいいのだろうか。この本はその問いに答えようとするものである」。 著者は、政治哲学を専門としており、…
著:イマヌエル・カント、訳:池内 紀 「隣り合った人々が平和に暮らしているのは、人間にとってじつは『自然な状態』ではない。戦争状態、つまり敵意がむき出しというのではないが、いつも敵意で脅かされているのが『自然な状態』である。だからこそ平和状…
著:高橋 昌一郎 扱われているのは、行為の限界、意志の限界、そして存在の限界。「理性の限界」(2008年)と「知性の限界」(2010年)に続く第三弾。不合理性・不自由性・不条理性を、「感性の限界」としてまとめた本である。 続編であることをそれほど気に…
著:高橋 昌一郎 同じ著者の「理性の限界」が大変面白かったので、こちらも読んだ。やはりこっちも大変良かった。 本書で扱われているのは、「言語の限界」「予測の限界」「思考の限界」の3つの限界である。哲学的な内容だが、科学についても書かれている。…
著:高橋 昌一郎 とても面白い本である。時々頭をフル回転させながら読んだ。本書では以下の3つの限界という視点から、理性の限界に迫っている。 ・選択の限界(社会科学の限界):アロウの不可能性原理・科学の限界(自然科学の限界):ハイゼンベルクの不…
著:ビル・マクゴーワン、アリーサ・ボーマン、翻訳:小川 敏子 「人生のここぞという瞬間には、なにをするかではなく、なにを言うかが決め手となることが少なくない」。 話し方・伝え方の基本について解説した本。著者は元々はジャーナリストだが、そこで学…
著:山口 博 現代は一人ひとりの個性と自主性を尊重する時代である。昔に比べれば、怒鳴り、なだめすかして、ぐいぐいひっぱるという独裁者的なリーダーが通用する場面は限定的になってきていると思う。 この本は、組織の内外の人々の一人ひとりを尊重しなが…
著:安田 正 雑談のテクニックについて述べた本。ベストセラーになった『超一流の雑談力』の続編である。 前作を読んだ人の要望を反映し、さらに前作のおさらいも盛り込んであるという。また、たとえ話やオチをつける方法も加えたという。それぞれのテクニッ…
著:佐々木 圭一 言葉の表現技術の重要さとそのテクニックについての本。著者はコピーライター。作詞や大学非常勤講師もやっているという。伝え方は「技術」であるという主張に基づいて書かれているため、内容が具体的である。最初に骨子をまとめた折り込み…
著:アンドリュー・ソーベル、ジェロルド・パナス、訳:矢沢聖子 良い質問は答えに勝る。空気を変える。相手の態度を変える。理由がわかる。理解を深め合える。本質について共有できる。アイディアを集め、協力を引き出す。問題の解決に役立つ。そんな観点か…
著:ジョシュ カウフマン、訳:土方 奈美 超速スキル獲得法を説いている本。著者によると、獲得したいスキルに対して戦略的に取り組むには、以下のような4つのステップを踏むと良い。 分解:スキルをできるだけ小さな「サブスキル」に分解する 学習:個々の…
著:パトリック・ハーラン 話術についての本。著者によれば、話す力は生まれつきのものではないという。そして、アメリカでは小さい時から、人の話を聞いてそれにさっと反応することや、自分自身の考えをはっきり言うことを徹底的に教え込まれるという。 特…
著:フランツ カフカ、訳:頭木 弘樹 カフカが残した言葉を集めて、解説をつけて編集した本。自己啓発本が根強く流行る世の中で、なんともネガティブだらけの後ろ向きなメッセージの数々が新鮮に響いてくる。 「将来に向かって歩くことは、ぼくにはできませ…
著:アレックス・オスターワルダー、イヴ・ピニュール、訳:小山 龍介 ビジネスモデルの青写真作成の過程を、ビジュアルで直感的でわかりやすい形でフレームワーク化した本。オールカラー。横長で、中身のページデザインも洗練されている。そして、見やすく…
著:ウォレン・ベニス、訳:伊東奈美子 「リーダーシップの本質は、自由で豊かな自己表現にある」 「リーダーになるプロセスは、調和のとれた人間になるプロセスとほとんど変わらない」 正直、いい年齢のおじさんには、ちょと手に取るのが恥ずかしくなるよう…
著:石井 裕之 コールドリーディングの本です。 占い師が普通に使うテクニックを解説しています。 こう書くと、とっても怪しそうに見えますが、実際にちょっと怪しい書きぶりの本です。ただ、読んでいて、結構納得してしまうのも事実。 人間心理に基づき、営…
著:本田 直之 「なくした1000万円はいくらでも取り返せますが、今ここでムダに過ごしてしまった1時間は、二度と取り返すことができません。時間を効率的に使うこと、ゴールに最短でたどりつくことこそ、すべての成功の鍵となるのです」「重要なのは、…
著:島田 久仁彦 「さまざまな合意のなかでも、結局長続きするのは、当事者同士が納得している合意だけです。いくら力で押さえつけても、その下に不満がくすぶっていれば、争いはいつか必ず再燃します。どんな交渉でも、表面の勝ちばかりを追っていると、そ…
著:牟田 和恵 数年前に出版された本だが、上級官僚や地方の政治家まで次々セクハラ辞任に追い込まれている昨今のニュースを照らし合わせてみるにつけ、この本で説いている内容の重要性はむしろ増しているように思われる。タイトルはウリを狙ったようなノリ…
著:ハーブ・コーエン、川勝 久 交渉術の本である。1980年にアメリカで出版され160万部売れたという"You Can Negotiate Anything"の邦訳版。1981年と2008年に邦訳版が出ており、これは2015年1月に刊行された文庫版のレビューとなる。 著者はハーバード大学や…
著:ニッコロ・マキアヴェリ、訳:池田 廉 世界史を勉強したことのある人なら、名前くらいは知っているだろう。約500年前に書かれながら、カトリック教会の怒りを買い、一時禁書として扱われ、19世紀にようやくまともに読まれるようになってきた歴史的な著書…
著:山﨑 武也 老人になってどうあるべきかということを、エッセイ風に書いた本。活字は大きめで、行間も広めで、あっさり読める。次のようなこのようなことが書かれてある。 年寄は若い人に比べむすぼらしく見えがちなので、きちんと清潔にして身だしなみに…
著:齋藤 孝 雑談への苦手意識を克服するコツをまとめた本。上手な話し方とか、コミュニケーション力についての本はあるが、この本は「雑談」に的を絞っているところが特徴的。 雑談上手は話し上手とは違う。なぜなら、雑談は雑談自体が目的であり、落ちは要…
著:野口 敏、 イラスト:maki、 シナリオ:酒井だんごむし シリーズ累計で100万部以上売れたという、「会話がとぎれない話し方」を、マンガにした本。やさしく、わかりやすく書かれてあり、あっという間に読める。以下のような内容が、ストーリ仕立ての…
著:小川 仁志 現代における脱理性主義の多項的知として、以下の4つの知を俯瞰することで、どのような「公共哲学」が構築されるのかを、現代の哲学に関する理論や意見を紹介しながら論じた本である。 感情の知:ポピュリズム・再魔術化・アートパワー モノの…
著:岸見 一郎 フロイト、ユングと並ぶ心理学の巨頭でありながら今まで日本ではそれほど有名ではなかった、アルフレッド・アドラー(1870-1937)の「アドラー心理学」について解説した本である。 平易な言葉を選んで書かれているものの、中身は大変しっかりし…
著:クラウディオ・フェサー、訳:吉良直人 「端的に言えば、どういった感情も、良いとか悪いという判断はできない。どの感情も特定の目的に合致したものであり、通常の社会的、人間的機能を果たす上で必須のものである」 インスピレーションを与えるリーダ…