密林の図書室

人生は短く、経験からのみ得られることは限られます。読書から多くのことを学び、アウトプット化も本との対話の一部として大切なものだと考えてきたので、このブログを立ち上げて日々読んできた本の備忘録として活用しています。

ホーキング、宇宙と人間を語る

著:スティーヴン ホーキング、レナード ムロディナウ、訳:佐藤 勝彦 「M理論はアインシュタインが夢見ていた統一理論です。単なる素粒子の集まりである私たち人間が、私たちと宇宙を支配する法則の理解にここまで近づいていることは偉大な勝利です」。 ホ…

廃道をゆく3 (イカロス・ムック)

「廃道をゆく」のPart3。シリーズ初の沖縄含む、48本。崩落や噴火や豪雨など自然現象と関係するものが多いことが特徴。 国土の約7割が山で、しかも海に囲まれた日本。その近代化の歩みが険しい自然との闘いの歴史でもあったことを、これらの廃道は静かに…

カラー版 - 横山大観 - 近代と対峙した日本画の巨人

著:古田 亮 近代日本画の巨匠、横山大観について書かれた本。新書サイズで数にも限りはあるものの、文章だけでなく、カラー印刷でいくつかの代表作の写真が紹介されている。 東京美術学校の第1期生であり、岡倉天と苦労をともにしながら師とあおぎ、強烈な…

廃道をゆく2 (イカロス・ムック)

44本の廃道を紹介している「廃道をゆく」の続編である。ここでは、さらに51本の廃道が登場する。最初から最後まで、全国津々浦々に静かに眠る、かつての道路や施設の写真の数々に圧倒される。・森林の中に消えてしまった、手堀りのトンネル・道路と呼ぶ…

廃道をゆく (イカロス・ムック)

廃道の本。しかも鎌倉街道とかじゃなくて、近代の普通の道。ネット上にもいろいろある。ダムの水面から飛び出している錆びたガードレール、壊れて谷底に落ちかけている橋、落ち葉で埋まっている山間のトンネル、荒波をかぶって崩壊しているかつての基幹道路…

Bボーイサラリーマン (幻冬舎文庫)

著:HIRO 「30歳になったら、死んでもいい。若い頃の俺は、本気でそう思っていた」。 インパクトのある書き出しで、最初から小気味よく読者をひきつける。面白い。EXILE HIROが半生を振り返って書いた本。まさに、駆け抜けてきた、という感じである。 若い頃…

ルネサンスの巨匠中の巨匠を5つの側面からビジュアル解説。「もっと知りたいラファエッロ―生涯と作品 」

著:池上 英洋 ラファエッロの生涯と作品を紹介した本。このシリーズは薄手ながらオールカラーで、作品の掲載が中心になっており、副題にあるように生涯と作品の特徴をシンクロしながら大変わかりやすく説明してくれるので、重宝している。個人的に本書で特…

図解 株式投資のカラクリ

著:高野 譲 この著者の「株式ディーラーのぶっちゃけ話」が面白かったので、こちらも買ってみた。株式投資の基本を書いた本。見開きで、右ページが文章、左ページが図解になっている。 読みやすい。一見、初歩的な話が多い。「株っていったい何?」「株取引…

広大な大日本帝国の勢力圏には、個性的で様々な鉄道網が延びていた。「大日本帝国の海外鉄道 」

著:小牟田 哲彦 よくまあ、こんなに詳しく調べたものである。そして、大日本帝国というのは広かったのだな、と改めて思いながら読んだ。台湾、朝鮮半島、関東州、満州、南樺太、さらに南洋諸島。 苦労の末に南北縦貫鉄道が作られた台湾。一貫して貨物収入が…

厳選! デザインマンホール大図鑑

編集:カラーマンホール研究会 本当にいろいろなものがある。マンホールの本。その数、533枚。埼玉県行田市をはじめとするお城をデザインしたもの。奈良県斑鳩町の法隆寺や金沢の兼六園や札幌の時計台などはご当地ならでは。秋田県大仙市の大曲の花火大会…

ホーキング、自らを語る

著:スティーヴン・ホーキング、監修:佐藤 勝彦、訳:池 央耿 「二十一歳で筋萎縮性側索硬化症が発症したときには、ひどく不公平に思った。どうしてこんな目に遭わなくてはならないのだろうか。人生、もはやこれまでで、多少は自負していた能力もついに発揮…

医者の9割はうつを治せない

著:千村晃 「私はどうして他人のように頑張れないのだろうか」と自分を責めるタイプの方がうつになりやすいという。責任感の強い人が夢中になって休まず仕事を続けているとうつになるケースもある。 環境への過剰適応の状態が続くとうつになりやすく、五月…

江戸時代のキリシタン弾圧と神の沈黙。海外で映画化された遠藤周作の代表作。『沈黙』

著:遠藤 周作 遠藤周作の代表的な長編小説のひとつ。映画になり、一時話題になったので、読んでみた。徳川家光の時代に長崎に潜入したポルトガルの宣教師が主人公である。当時の厳しいキリシタン弾圧の様子が何度も出てくるため、映画はアメリカではR指定さ…

東京マニアック博物館 おもしろ珍ミュージアム案内 決定版

監修:町田 忍 タイトル通りの本。東京にあるいろいろな博物館を紹介した本。4年前に「東京マニアック博物館おもしろ珍ミュージアム案内」というのが出たが、内容的にはそれをまとめ直し多様な感じである。 少し小ぶりだが、写真が豊富で、オールカラー。掲…

相手に適切に対応してもらいたかったら、目的に沿ったきちんとした文章でメールを書かないと、なかなか良い返事はもらえないです。『相手を「必ず動かす」英文メールの書き方』

著:ポール・ビソネット 英文ライティングの本です。まるでカーネギーの自己啓発本のようなタイトルと表紙ですが、実践的で使えます。著者はテクニカル・コミュニケーションの修士を持つ米国人。多くの有名企業でライティングのセミナーの講師を務めており、…