著:浅田 次郎
この本は、通勤・通学の電車やバスの中で読むのはおすすめできない。
実際、止めておいて本当によかった。
「平成の泣かせ屋」として知られる作家の短編集。
以下の8つの作品が収録されている。
- 鉄道員(ぽっぽや)
- ラブ・レター
- 悪魔
- 角筈にて
- 伽藍
- うらぼんえ
- ろくでなしのサンタ
- オリオン座からの招待券
幽霊が出てくる話や人の生死、人生の転機を扱ったものが中心である。
解説で北上次郎が書いているように、つい自分はどれが一番お気に入りだろうかと考えてしまうくらい、粒ぞろいだ。
表題作は、高倉健の主演で映画としても大ヒットした。
それぞれの作品の製作背景や、長編と短編を書く違いについて語った著者の「あとがき」も興味深く読めた。
直木賞受賞作。
文庫、304ページ、集英社、2000/3/17