編集:日経BPビジョナリー経営研究所
ERPで有名なドイツのソフトウェア企業SAPについて書かれた本。わかりやすくは書かれている。ほとんどSAPのことを知らなくても、この本で概略はわかる。SAPはこういう特徴がある、こういう製品とサービスがある、こういう歴史がある、すごい会社だ、ということがずっと書かれている。SAP社の概要を理解するには良い本だ。
ただ、あくまでもSAP社のヨイショ本であって、クラウドERPではSalesForceの猛攻に遭っている、クラウドで影が薄い、イノベーション分野では出遅れている、分析分野ではTableauにシェアを食われている、日本ではERPの会計は売れているけどそれ以外はイマイチ、いろいろ買収してERPの比率は下がってはいるがしょせんはERP頼み、といった悪いことは何も書かれていないか少ししか触れられていない。よくも悪くもそういう本だと割り切って読むなら悪くない。尚、この本はあSAPという会社の紹介本であって、技術の本では無い。
単行本、344ページ、日経BP社、2014/12/16