編:日経コンピュータ
IoTの本。2018年版である。5章構成だが、大きくは、事例やトレンドを具体例中心に紹介した部分と、基盤やセキュリティといった技術解説を中心とした部分の大きく分けて2つに分けられる。
おすすめなのは事例中心の部分。船舶IoT、農業向けのIoT、テレマティクスの活用例、SIGFOXやLoRaWANの利用例など、多くの事例が載っており、日経コンピュータの取材力が生きている。この部分は非常に良い。
一方、技術解説部分については、以下のような無線LANの規格の比較、MQTTやLPWAの解説、IoT機器へのDDoS攻撃の話があるが、どちらかというとピンポイント的なものである。
ムック本サイズでオールカラー。図解や写真が多く、具体的で見やすい。技術解説のための本としての価値はそれほどではないかもしれないが、検討や情報収集のための事例集と割り切っても十分手にする価値があるように思われる。
目次
第1章 IoT入門
第2章 広がるIoTの活用分野
第3章 IoTの最新事例
第4章 IoTを支える基盤技術
第5章 IoTのセキュリティ
ムック本、228ページ、日経BP社、2017/11/29