密林の図書室

人生は短く、経験からのみ得られることは限られます。読書から多くのことを学び、アウトプット化も本との対話の一部として大切なものだと考えてきたので、このブログを立ち上げて日々読んできた本の備忘録として活用しています。

科学の迷信や、歴史に残るねつ造事件。日本の石器発掘事件も。「科学の迷信 世界をまどわせた思い込みの真相 」

編集:ナショナル ジオグラフィック 科学の迷信や、歴史に残るねつ造事件を100件取り上げて紹介した本。ナショナルグラフィックスらしく、写真が多く掲載されている。100件の中には、日本の旧石器発掘ねつ造事件も取り上げられている。 ジャンル別に、「物理…

イルカと日本人: 追い込み漁の歴史と民俗

著:中村 羊一郎 日本人とイルカのかかわりの歴史は長い。各地の縄文遺跡からイルカの骨が出る例は少なくなく、中にはなんらかの儀式に使われたと思われる規則的な配列がみられるものもある。 本書は、かつて日本各地でおこなわれていたイルカの追い込み漁が…

もっと知りたい刀剣: 名刀・刀装具・刀剣書

著:内藤 直子、吉原 弘道 日本刀の名品を紹介しながら、その特徴と歩みを独自の視点で語った本。薄いムック本であるが、オールカラーで写真中心の構成である。刀剣そのものだけでなく、拵(こしらえ)についても紹介している。刀剣の姿は時代によって異なる…

容疑者Xの献身

著:東野 圭吾 推理小説のレビューなので、中身についてあまり詳しくは書かない。 たくさんある東野 圭吾の作品の中でも有名な長編のひとつである。 ただ、読んでいて、実は、最後の50ページまでは、それほど特別な作品だとは思わなかった。しかし。。。終…

日本懐かし遊園地大全

著:佐々木 隆 遊園地のルーツは、博覧会にあるという。コースター、観覧車、回転木馬が、かつての遊園地の三種の神器だったが、コースターは明治23年に上野で開かれた「内国勧業博覧会」で自動鉄道が登場。明治36年に同博覧会の大阪開催で回転木馬、明治39…

未来の稼ぎ方 ビジネス年表2019-2038

著:坂口 孝則 人口動態の予測データ、産業構造の変化、技術の進展などから、今後、こういうところにこういうビジネス機会がある、ということを書いた本。 コンビニの飽和、シニア需要、クルマの自動運転、インフラ老朽化、代替エネルギー、スマート農業、ア…

「おもてなし」という残酷社会

「おもてなし」という残酷社会 過剰・感情労働とどう向き合うか [ 榎本 博明 ]ジャンル: 本・雑誌・コミック > 文庫・新書 > 新書 > その他ショップ: 楽天ブックス価格: 842円 著:榎本 博明 著者によると、海外の多くの国は「自己中心の文化」であるのに対…

カラー版 東京凸凹地形散歩

著:今尾 恵介 東京23区は、大まかには、西に台地面が多く東は低地が多いという特徴がある。 台地面については下末吉面と武蔵野面に大きく分けられる。ただ、長い年月の間に浸食と堆積を繰り返して現在のようになっており、実際は凸凹で起伏に富んでいる。 …

体と病気の科学知識 (ニュートン別冊)

科学雑誌Newtonの別冊。タイトル通り、人間の体と病気について、過去のNewtonに掲載された記事をまとめた内容になっている。 大腸の悪玉菌はタンパク質を食料にするというのは知らなかった。腰痛の多くは実は原因不明。歯周病菌は、心筋梗塞、脳梗塞、動脈硬…

隠れキリシタンとは、キリスト教とは異なるひとつの土着の民族宗教になっていったもの。「カクレキリシタンの実像: 日本人のキリスト教理解と受容」

著:宮崎 賢太郎 「キリスト教という異文化に初めて接した日本人にとって、キリシタン時代という時代は、その教えを理解するにはあまりにも条件が整っていませんでした。潜伏時代には、その環境はさらに悪化し、一人の指導者もいなくなり、教義という内容面…

ネイティブが「がっかり」する日本人の英語140

著:デイビッド・セイン こういう言い回しの方がいい、という英語の表現を集めた本。1ページ1表現。以下のようなものが言い換えの推奨表現として載っている。 Be careful. -> Take care. Can I borrow the toilet? -> Could I use your bathroom? How much? …

スタートアップの起業に必要なことが俯瞰できる。「起業の科学 スタートアップサイエンス 」

著:田所 雅之 「ビジョンやミッションが語れないファウンダーの下には、そもそも魅力的な人材が集まらない。人材が集まったとしても、そのコミットメントを引き出すことができない」 「将来的にこうあるべきだという強いビジョンやミッションを掲げていれば…

21世紀の研究成果の反映と充実した付録。「ドビュッシー (作曲家・人と作品シリーズ)」

著:松橋 麻利 いわゆる印象派の音楽家といわれるドビッシーについて紹介した本。著者は19世紀から20世紀前半のフランス音楽の専門家。 本書の特徴は2つある。まず、第一に、ドビッシー研究家で有名だった故フランソワ・ルシュールが2005年にまとめて出版し…

イジリー岡田のニッポンのアイドル

著:イジリー岡田 アイドルの本というより、著者自身が、こんなアイドルがこう好きだった、アイドルたちが登場するイベントの司会や番組をやった中でこういうエピソードがあった、という形で、アイドルを軸に子供のころから現在までの自身の歩みを語った本。…

毛の人類史 なぜ人には毛が必要なのか

著:カート・ステン、訳:藤井美佐子 脊椎動物の登場とともに、上皮が単層から多層に進化する。ここから、毛幹と毛包の構造が誕生する。 毛は温血性の生命体である哺乳類にとって断熱材であり体温を一定に保つために重要なものであり、感覚器としての役目も…