密林の図書室

人生は短く、経験からのみ得られることは限られます。読書から多くのことを学び、アウトプット化も本との対話の一部として大切なものだと考えてきたので、このブログを立ち上げて日々読んできた本の備忘録として活用しています。

農林水産業・園芸

奇跡のリンゴ。「リンゴの花が咲いたあと」

著:木村 秋則 「奇跡のリンゴ」として有名になった大ベストセラー、『リンゴが教えてくれたこと』の続編である。 無農薬・無肥料のリンゴ栽培の挑戦。苦労と失敗を重ね、地元の強い風当たりと批判を受けた。役場の農業委員をはじめ人々は、さんざん著者を罵…

土 地球最後のナゾ 100億人を養う土壌を求めて

著:藤井 一至 アメリカ農務省の土壌分類(Soil Taxonomy)に基づき、地球上の土の特性について説明した本である。 この本の特徴としては、大きく2点ある。まず第一に、12種類のすべてにおいて、著者が代表的な場所に赴いて調査した結果と共に解説が行われてい…

減反とはなんだったのか。2018年に終了する減反政策を振り返る。「減反廃止 ―農政大転換の誤解と真実」

著:荒幡 克己 40年以上も続いた日本の減反政策は2018年をもって終了する。しかし、この減反政策が日本の農業に及ぼした影響はあまりに大きい。減反政策とはなんだったのか、どういう経緯でどのように実行されたのか、諸外国の農業のトレンドと何が同じで何…

日本の果物の消費量はバナナが一番多く、次いで、みかん、リンゴの順。『リンゴを食べる教科書 健康果実のひみつ』

著:丹野清志 日本の果物の消費量はバナナが一番多く、次いで、みかん、リンゴの順だという。ただ欧米ではもっと消費量が多いらしい。理由は、日本では生食が多いが、海外では生で食べるだけでなく食材としても幅広く利用して食べているからだという。リンゴ…

アメリカの農業が抱える問題。「本当はダメなアメリカ農業 」

著:菅 正治 面白そうなタイトルだったので手に取った本。最近のアメリカの農業で問題になっている話題をいくつか取り上げた本。 国連食糧農業機関(FAO)の統計によると、2014年時点での米国の農業生産額は2526億1043万ドルで、中国とインドに次ぐ第3位。全体…

図解入門業界研究 最新農業の動向としくみがよ~くわかる本

著:中村恵二、山口大樹 農水省の統計によれば、2016年の全国の農業総生産額と生産農業所得は、共に2年連続で増加。農業総生産額は9兆2025億円で、対前年比4.6%の増加という高い伸びを示しているという。 長期低迷傾向から変化が見えはじめてきた日本の農業…

家庭でできる おいしいブルーベリー栽培12か月

著:荻原 勲 家庭でのブルーベリーの栽培方法について書かれた本。111ページ中80ページまでがカラー印刷。写真が多く、堅実かつ平易に書かれていて、理解しやすい。著者は東京農工大学教授。内容としては、ブルーベリーの魅力と品種、植え付け方法と栽培管理…

海藻王国―海の幸「海菜」をベースとした日本独自の食文化を味わう (農と食の王国シリーズ)

編集:エコハ出版、著:鈴木 克也 海藻についての本。厳密な専門書というよりも、昆布、のり、てんぐさ、ワカメ、ひじき、モズクといったものを取り上げて簡単に紹介しながら、その産業に従事する関係者のインタビューを加えたものである。 日本は島国であり…

東京 桜100花

著:松本路子、監修:大場秀章 写真と解説で桜を楽しむ本。東京だけで新宿御苑と多摩森林科学園中心に全国の野生の桜や100種類以上の栽培の桜の写真が撮れたそうだ。ただ、実際は、京都や北海道や長野や山梨など、東京以外の地域で撮影された桜の写真も多く…

ソメイヨシノ挑戦起源説も慎重に否定。「桜」

著:勝木 俊雄 この国の春を美しく彩る桜は、日本人にとってかけがえのない存在である。しかし、植物としての桜については、必ずしも正しく理解されているわけではないという。誤解は多く、染井吉野の木の寿命は短いとか、種を作らないとか、剪定してはいけ…