密林の図書室

人生は短く、経験からのみ得られることは限られます。読書から多くのことを学び、アウトプット化も本との対話の一部として大切なものだと考えてきたので、このブログを立ち上げて日々読んできた本の備忘録として活用しています。

1100 Words You Need to Know

著:Rich Carriero、Murray Bromberg、Melvin Gordon、Rich Carriero

 

米国の学生が語彙学習のために使う学習本。アメリカではSAT対策として定番の一冊で、なんと50年の歴史があるという。英単語力強化のためには格好の一冊である。1 日わずか 15 分で、読み書き、スピーキングのスキルを向上させるために必要なすべてを学ぶことができるという構成になっている。

 

本場アメリカで学生向けに作られている定評のある教材なので、英語の自然さは日本で作られた教材の比ではなく、非常に安心して学習できる。その上で、良い点と、もしかしたら考慮天として考えるべき点を以下に列挙する。

 

1.この本の良い点

(1)よく構造化された学習内容:

体系的で組織的なアプローチになっている。単語は論理的な順序で提示されており、学習者は理解しやすく、覚えやすく工夫されている。

(2)役立つ語彙が源泉されている

SAT などの学術テストや標準化されたテストでよく出てくる単語が厳選されている。英語の語彙力を向上させるために適切な単語を学べる。

(3)役立つ文脈上の例

各単語が文の中でどのように使用されるかの例が示されており、学習者が単語が適用される文脈を理解できるようになっている。

 

2.この本で考慮すべき点

(1)内容が一部古いかも?

アメリカのネットの批評を読むと、この本は現在の言語傾向や標準化テストの変更を反映するために定期的に更新されていない可能性があるという意見が散見されます。これは、最新の語彙を探している人にとっては留意すべき点かもしれません。

(2)インタラクティブ性の欠如

伝統的な学習法です。現在はオンラインやアプリ教材が充実しており、マルチメディア要素やインタラクティブな演習を組み込むなど、よりインタラクティブな学習を求める人が多くいます。この本はあくまでも伝統的で古典的な学習教材になります。

(3)用例は豊富ではないかもしれない

この本では単語を紹介し、例を示していますが、ひとつの単語の持つ様々な意味や文脈における単語の適切な使用法、ニュアンス、バリエーションは豊富ではありません。

 

素晴らしい教材であり、特に英検1級以上、TOEIC800点以上の人が語彙力を強化したいと考える場合は有力な教材である。

 

Barrons Educational Services、2022/6/7、360ページ