密林の図書室

人生は短く、経験からのみ得られることは限られます。読書から多くのことを学び、アウトプット化も本との対話の一部として大切なものだと考えてきたので、このブログを立ち上げて日々読んできた本の備忘録として活用しています。

あの営業マンが選ばれる「本当の理由」 お客様にとって唯一無二の存在になる時、お客様と営業マンの間に何が起きているのか

著:一戸 敏

 

世の中には営業向けのノウハウ本や、成功した営業マンが営業について説いている本がいくつもある。この本もそのひとつ。著者は、保険の営業で成功し、その後起業して自分の会社を持っている。

 

最初の方で、基本的なこととして、次のようなことについてページを割いて書かれてある。人によっては成功すると基本を忘れがちになることがあるので、この辺は参考になる。

 

1.時間を守る

2.他人との約束を守る

3.自分との約束を守る

4.社会のルールを守る

 

個別のポイントとしては、著者自身の体験談を各所に交えながら、以下のようなことが書かれてある。

・必要以上に感謝を表現する。

・お客様に対して責任を持つ。

・どう見せるかではなく、どう見えるかを考える

・優先順位の低いお客様には高品質の既製品を売る

・営業の本質は社会貢献と人助け

・始める力と継続する力

・スペシャリストxジェネラリスト

・共感性x客観性x中立性

 

最後の方に、著者が大事にしている7つの基準というのが紹介されている。

1.周囲を支援する
2.周囲を信頼する
3.周囲を勇気づける
4.尊敬の念を常に持つ
5.周囲の話に耳を傾ける
6.食い違いはとことん交渉する
7.受け入れる心をもつ

 

難しい本ではなく、あっさり読める。ポイントが分かりやすく書かれている。保険という商品は商品自体の差別化が難しいので、そういう現場で数字をたたき出してきた人の成功談に基づく話は人によっては一読の価値があるかもしれない。

 

単行本、192ページ、日本実業出版社、2019/10/18