著:水野 敬也
どうしても気になって仕方ない本だったので、読みました。
時々ちょっとムッとするくらい、なれなれしい文体です。
でも、大げさな表現でユーモアを効かせてあって、かなり笑える。
で、ふざけているようで、結構マジです。
「うわっつらKindness理論」や「バタンチュー理論」はまだしも、
どこにでもいそうな猫や犬の写真つけて「綱吉理論」。
すごいのは、自身の初体験に基づく「BTO理論」。
日本代表や、エジソンや、孫子や、刑事コロンボも、著者の理論には登場する。
おまけに、赤い袋とじで「戦場のメリークリスマス理論」が付いている。
なんだこれ???
しかし、気がつくと、
「顔とか、運動神経とか、センスとか、才能とかで負けるのはいい。それは自分で選べるものじゃないから。でも、行動は、行動することだけは、決して、誰にも負けてはならない。なぜなら、それをするかしないかは自分で選べるのだから」というセリフに、思わずうなずいてしまっている自分がいた(苦笑)。
ということで、笑えるけれど、意外にいいところを突いているかも。
まあ、何事も、自己流だけでやみくもにやるよりは、
少しは他人の教訓から学ぶ姿勢を持った方がいいのだろう。
それが、野獣になる方法であっても。。。
文庫、255ページ、文藝春秋、2010/10/8