著:近藤 哲朗
ヒト、モノ、カネ、情報の4つの経営資源を軸に、近年のユニークなビジネスモデルを100個選んで、どういうところが斬新なのかを解説している本。特に、以下のような形で表現されているビジネスモデルの図解が非常に優れている。
取り上げられているのは、次のようなものである。一流シェフの料理を低価格で楽しめる「俺のフレンチ」。地域密着型コンビニの「セイコマート」。結果にコミットする「ライザップ」。保険の余剰金を寄付できる「Lemonade」。資金繰りで困ったを解決する「Fundbox」。簡単に割り勘ができるキャッシュレスアプリ「paymo」。クラウドファンディングの「クラウドクレジット」。オフィス内コンビニ「プチローソン」。無人コンビニの「Amazon GO」。コマツのIoTビジネス「KOMTRAX」。授業動画配信サービス「スタディサプリ」。全部で100あるが、それぞれ複数ページを使って、すべてビジネスモデルの図解が入っている。
著者は、社会性(Social)、創造性(Creative)、経済合理性(Business)の3つの要素が重なる領域のビジネスがこれから生き残るビジネスモデルだとする。
本書のもっとも特徴といえるビジネスモデル図解ツールキットは、ネット上で無料配布されている。紹介されているビジネスモデルそのものよりも、このキットと図解のアイディアが素晴らしい。
単行本、256ページ、KADOKAWA、2018/9/29