密林の図書室

人生は短く、経験からのみ得られることは限られます。読書から多くのことを学び、アウトプット化も本との対話の一部として大切なものだと考えてきたので、このブログを立ち上げて日々読んできた本の備忘録として活用しています。

ウルトラマンの現場 ~スタッフ・キャストのアルバムから~

監修:円谷プロダクション

 

 ウルトラQウルトラマンの制作にかかわったスタッフや俳優が持っていたものを含めた当時の現場の写真を集めて紹介した本。作り上げたセットの前で撮られた写真や、怪獣のぬいぐるみを調整する姿、ロケ先での撮影の合間の記念写真など、多くの写真が横長のサイズに収められている。

 

 「あの頃は皆若くて、手探りしながら切り込んでいく熱気がすごかったですね。円谷英二さんが、若手を信頼していろいろ任せてくれましたから、自分のこの仕事は、円谷英二からどう見られているのかというのは、常に意識してたと思います。それで中途半端なものが作れなくなってたんですよ」(上原正三

 

 「日本人はすごいなと思ったね。こんな細かいミニチュア作るのなんてほかにないよ。何日もかけてさ、気の遠くなる作業だよね。作ったスタッフにはホント感謝だよ」(西城康彦)。

 

 「ウルトラマンの演技については、脚本の金城(哲夫)さんと話したんですが、金城さんが『人間じゃないし、ロボットじゃないし、動物じゃないし』って言うから、じゃあどういう動きしたらいいんだろうって(笑)。結局は『敏ちゃんの好きにやりなよ、敏ちゃんの動きが宇宙人なんだよ』って、ことになってね。オレが歩いている姿が宇宙人ってつもりで演じました」(古谷敏)。


 最後の方に、「ウルトラマン 高野組完成記念 1967.3.30」と掲げられた集合写真が載っている。写真自体はセピア色に褪せているが、映っている笑顔は、みんな本当に若い。なかなかよかった。

 

大型本、小学館、2016/12/7

 

ウルトラマンの現場 ~スタッフ・キャストのアルバムから~

ウルトラマンの現場 ~スタッフ・キャストのアルバムから~