著:チップ・ハース、ダン・ハース、訳:飯岡 美紀
「記憶に焼きつくアイディアに『方程式』はない。しかし、共通する特徴は確かにある。それが成功を高めているのだ」。
よいアイディアについての本。他人へ訴えかけるストーリーを作る方法についてわかりやすく説明している。記憶に残るアイディアはかならずしも自分で作る必要はなく、発見するのでも良いという。どの章も具体例が豊富で、伝えたいメッセージがはっきりしており、巧みでわかりやすい書きぶりだ。中心になっているのは、以下の6つである。
・単純明快(Simple):核となる部分を見つけて伝える
・意外性(Unexpected):関心をつかみ、関心をつなぎとめる
・具体的(Concrete):理解と記憶を促す。協調を促す。
・信頼性(Credentialed):信じてもらう。外部からの信頼性と内在的信頼性。
・感情に訴える(Emotional):心にかけてもらいう。関連付けの効果を利用。自己利益に訴える。アイデンティに訴える。
・物語(Story):シュミレーションとしての物語。励ましとしての物語。
「知の呪」についての注意を喚起しているところは印象に残った。基本的にマーケティング活動向きの内容といえるだろうが、他人に何かを訴えるためのアイディアを生み出す活動であればそれ以外の分野でも応用は利きそうだ。
単行本、360ページ、日経BP社、2008/11/13
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