著:是友 麻希
野菜を冷凍室で凍らせて利用するレシピを紹介している本。著者によると、野菜は凍らせることで水分が抜けやすくなり、それによってうま味が凝縮したり、調理時間が短くなったり、うま味を吸い込みやすくなるのだという。もちろん、冷凍することで冷蔵するより長持ちさせる(鮮度を考えると2~3週間が目安)ことができるというメリットもある。
じゃがいも、ゴボウ、レンコンは水や酢水にさらしてからでないと黒くなるらしいが、多くの野菜はそのままでOKだという。凍らせること自体で栄養がなくなることはないが、水溶性ビタミンは水と一緒に抜けやすくなることはあるようだ。ナスやトマトといった、今まであまり冷凍というやり方を考えたことがなかったものも勧めている。しいたけなどは石づきをとって食べやすい大きさに切って冷凍すると、大変おいしくなるそうだ。
掲載されているレシピ自体はそれほど特別なものではなく、それぞれの料理向きの野菜をどう冷凍して使うかがポイントになる。他の食べ物の保存方法の本で読んでから、我が家でも、すぐに傷みやすい野菜の一部は冷凍庫に入れて凍らせて使っているが、もう少し範囲を広げてやってみようと思う。
単行本、96ページ、池田書店、2015/9/26