監修:遠藤 誠
ワインの本です。主な特徴としては、4点挙げることができます。まず第一に、270ページでオールカラー。印刷がよく、写真や地図が多く含まれています。ページ数と印刷の質を考慮すると、コストパフォーマンスは悪くないです。第二に、ワインは多く紹介されていますが、けしてカタログ的な本ではなく、解説中心の構成です。第三に、産地の解説がきめ細かくなっています。国別の概要説明はもちろん、それぞれの国の中の主要産地を地図で色塗りして示して地域別の特徴が書かれていますし、各国の等級表示の読み方もわかりやすく書かれています。近年の世界のワインの勢力図の変化もよく反映してあります。第四に、ブドウの品種や製造方法の説明がわかりやすいです。
もちろん、よく合うチーズや料理とか、ラベルやコルクの読み方、テースティングの方法、マナー、おススメのワインの紹介といった一般的なことはひと通り載っています。ワインを楽しむための幅広い教養と知識がうまくまとめられた良い本だと思います。
単行本、270ページ、学研パブリッシング、2014/5/27