著:齋藤 正宏
モノがからむ限り、物流はどこにでもある。物流の役割は、「適切なモノ(数量を含む)を、適切な場所に、適切な時間に、適切な条件(品質)で、適切なコストで顧客に届けること」にあるという。そのためには、購買、製造、物流、マーケティング、営業、保守といったすべての活動が連携しあうことが必要である。
扱われている内容は、物流とロジスティクス、包装・ユニットロード、保管・在庫、荷役・オーダーピッキング、輸送と輸送機関、制御・通信・情報システム、物流拠点、国際物流といったものである。
例えば、物流とロジスティクスの違いについては以下のように書かれている。
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ロジスティックス以前の物流 |
ロジスティクス |
目標 |
物流の効率化 |
市場適合 (戦略による効率・効果) |
対象と領域 |
物流活動 |
物流体系 |
内容 |
プロダクト・アウト 熟練的・経験的 輸送・拠点中心 コストコントロール 戦術重視 |
マーケット・イン 科学的管理 情報中心 インベントリーコントロール 戦略重視 |
また、情報システム化の効果としては、次のものがあげられている。RFIDの説明もある。
・コスト削減
・時間短縮
・品質向上
・省力化
・チェーン効率化
物流のしくみについて、とても易しく書かれた本。特に前半については、予備知識が無くても問題ない。薄い上に、表や図解も多く、ポイントを要約して書かれており、無駄がない。ただ、終盤の貿易管理業務については、とてもコンパクトに書かれているのだが、予備知識が無い人は全く意味がわからないのではないだろう。
単行本、176ページ、技術評論社、2018/5/12
物流が一番わかる 生産者から消費者へ物資を効率よく届けるための包装・ (しくみ図解シリーズ) [ 齋藤正宏 ]
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