密林の図書室

日々読んでいる本の備忘録を兼ねた書評と内容の概要紹介のブックレビューのブログです。人生は短く、経験からのみ得られることは限られます。読書から多くのことを学び、アウトプット化も本との対話の一部として大切なものと考え、このブログを立ち上げました。過去に別名でAmazonのレビュー欄に掲載したものとそちらには未掲載のものがあり、後者は「Amazonレビュー欄未掲載」タグをつけてあります。

新編 ヴァイオリン&ヴァイオリニスト (ONTOMO MOOK)

編集:音楽の友

 

 数年おきに最新情報を更新して新編が出ているヴァイオリンとヴァイオリニストについての紹介本。ムック本サイズで表紙と裏表紙を除き全て白黒印刷である。

 

 ただ、ヴァイオリンの本としては、それほど詳しいものではなく、前回のバージョンにあった工房訪問も消え、「日本弦楽器」「クロサワヴァイオリン」「文京楽器」の3店の紹介と、「東京ストラディヴァリウスフェスティバル2018」の関係者のインタビューと展示予定の4挺のヴァイオリンの紹介くらい。

 

 冒頭の神尾真由子のインタビューは、天才少女といえどもいろいろ苦労してきたんだな、と思う内容だった。特に、「私生活が落ち着いているほうが、演奏家にはよいと思います。自分のことで一杯一杯では、余裕がなく、自分本位な人になってしまう。演奏家には作曲家への共鳴が必要ですから、自分がしっかりしていないと作曲家に寄り添えない」と、述べているのが印象的だった。

 

 取り上げ方の大きさが演奏者によって違うことと、それぞれの感想についても人によって賛否があるかもしれないが、新旧のヴァイオリニストのガイドとしては、それなりに充実している。個人的にコンサートで聴いたことのある内外のアーティストも多くいて、おまとめ用としても便利である。最近はかつて盛んだったいろいろなレーベルによる新たな録音リーリースが激減していることから新しいアーティストの情報のチャネルが少し狭まっている感もあるし、ヴァイオリニストの情報本だと割り切れば一定の役には立つ。

 

ムック、179ページ、音楽之友社、2018/2/27

 

新編 ヴァイオリン&ヴァイオリニスト (ONTOMO MOOK)

新編 ヴァイオリン&ヴァイオリニスト (ONTOMO MOOK)

  • 作者: 音楽の友
  • 出版社/メーカー: 音楽之友社
  • 発売日: 2018/02/27
  • メディア: ムック