密林の図書室

人生は短く、経験からのみ得られることは限られます。読書から多くのことを学び、アウトプット化も本との対話の一部として大切なものと考えており、このブログを立ち上げました。日々読んできた本の備忘録を兼ねた書評と内容の概要紹介及び読書感想をまとめたブックレビューのブログです。過去に別名でAmazonのレビュー欄に掲載したものとそちらには未掲載のものがあり、後者は「Amazonレビュー欄未掲載」タグをつけてあります。

図解 株式投資のカラクリ

著:高野 譲

 

 この著者の「株式ディーラーのぶっちゃけ話」が面白かったので、こちらも買ってみた。株式投資の基本を書いた本。見開きで、右ページが文章、左ページが図解になっている。

 読みやすい。一見、初歩的な話が多い。「株っていったい何?」「株取引のしくみ」のような、経験者は読み飛ばしていいページがかなり多い。

 しかし、この本がわかりやすいのは、やさしく書いてあるということだけが理由ではなく、著者の感覚が短い言葉に凝縮されているからでもある。例えば、「お金の管理は、株の管理より大切」「相場全体の上下を予想して取引するのは、個別の銘柄を取引するより効率がいい」「株価は夜も動いている」「トレーダーは値動きの方向へ合わせることが大切」といったようなことは、当たり前のようで改めてそうだな、と思った。

 

 個人的に、本書で特に印象に残ったのは、「トレーダーは、常に意識は順張りでなければならない」と説いているところである。多くの投資に関する本では「逆張り」を推奨しているが、そんなポイントを拾える人など実際はまずいない。「買いたい人がいないなら、買わないことだ」「買う理由ができるまでは手をだすべきではない」と、この著者はスパッと言い切っている。

 面白いのは、現役ディーラーが書いているだけあって、易しく書いてあっても、デイトレ感覚があちこちからにじんでいること。「トレーダーの取引環境を構築する」というページに載っている環境は、左右に監視用モニターを置き、中央にも作業用モニターと、画面を何面も置いた立派なデイトレ環境である。いずれにせよ、有益な本だった。

 

単行本、176ページ、彩図社、2014/9/25

図解 株式投資のカラクリ

図解 株式投資のカラクリ

  • 作者: 高野譲
  • 出版社/メーカー: 彩図社
  • 発売日: 2014/09/25
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)