著:黒崎 敏
世界の変わった住まいを50件選び、写真中心に紹介した本。カラー印刷。びっくりするような家がいくつかある。著者は一級建築士。
船をひっくり返して作った家。大きな靴の形をしたインドの「フルーツハウス」。ベトナムの「妖しの館」はガウディ顔負け。スペインのグラナダにある「仮面の家」のデザインも斬新だ。ポーランドの世界最狭の家は他の本でも見たことはあるが、ここでは内部も紹介されている。
セルビアの川の中の岩の上に建てられた家も、よくぞまあ、こんなところに建てたものだと感心する。アメリカの巨大バスケットの建造物は7階建てで日用品製造メーカーの本社ビル。
イギリスは可笑しな家の宝庫で「小屋大賞」という賞もあるため、いろいろ紹介されている。特に、「カモメの卵」は川に浮いている卵の形をした家で、とても変わっている。同じイギリスには「滑り台の家」というのもある。
表紙の写真になっているのはフランスの「フクロウ荘」。同じフランスには「バッタの巣」という変な建築物もある。イタリアの南チロルの「岩に登った家」も変わっている。中国の「歩く家」は、かなり有名らしい。
立地や形は奇妙だが、中身は普通かなという家も多い。住むということの意味を少し考えさせられる。
単行本、144ページ、二見書房、2017/7/26