密林の図書室

日々読んでいる本の備忘録を兼ねた書評と内容の概要紹介及び読書感想をまとめたブックレビューのブログです。人生は短く、経験からのみ得られることは限られます。読書から多くのことを学び、アウトプット化も本との対話の一部として大切なものと考え、このブログを立ち上げました。過去に別名でAmazonのレビュー欄に掲載したものとそちらには未掲載のものがあり、後者は「Amazonレビュー欄未掲載」タグをつけてあります。

図解入門業界研究 最新映画産業の動向とカラクリがよ~くわかる本[第3版]

著:中村恵二、荒井幸博、角田春樹

 

タイトル通りの本。洋画やアニメ作品も含めた映画産業の構造や特徴や傾向について解説した本。3人の担当者による共著となっている。

映画と映像コンテンツを取り巻く状況は、近年大きく変わってきているという。ざっと上げると、以下のような動きがある。

シネマコンプレックスの普及
製作委員会方式に代表される企画と製作資金調達の多様化
・商社、テレビ局、出版社との連携
・邦画が洋画を上回る
・アニメーション作品人気
・マルチユース市場の拡大(2006年で2次利用は1次利用の2.7倍)
・ネット配信の伸び
・アニメの海外進出と人材問題
・コンテンツ大国を目指す国の後押し
クラウドファンディングなどの新たな資金調達方法の登場
・シネマツーリズムによる地域振興との連携
・デジタルシネマ化による3D/4D(4DX/MX4D)の登場
・VR映画館の登場
・レビューのクチコミの重要性

知的財産基本法」が施行されてから、日本では毎年のように知財戦略の推進を行う関連法規の改正や新法の制定が行われてきた。映像コンテンツに関するものだけでも2003年と2004年の著作権法改正があり、「コンテンツの創造、保護及び活用の促進に関する法律」が制定されている。また、「知的財産基本計画2007」では、コンテンツ大国実現のために、ユーザ大国、クリエイター大国、ビジネス大国の3つを目指すとしているという。

映画産業の基本工程、「水もの」と呼ばれる収益の構造、どのような仕事があるのか、配給会社、養成のための学校、著作権や肖像権、といったことについても書かれている。映画産業がどのようなものなのか、何がどう変わってきているのか、概要を理解するにはよい。

 

目次

第1章 映画産業のいまを知る
第2章 日本のアニメ産業の動向
第3章 映画産業を俯瞰する
第4章 映画産業の仕事と人材
第5章 映画産業と法律
第6章 地域振興と映画関連産業
第7章 デジタル新時代と映画産業

 

単行本、202ページ、秀和システム、2017/3/30

 

図解入門業界研究 最新映画産業の動向とカラクリがよ~くわかる本[第3版]

図解入門業界研究 最新映画産業の動向とカラクリがよ~くわかる本[第3版]