密林の図書室

人生は短く、経験からのみ得られることは限られます。読書から多くのことを学び、アウトプット化も本との対話の一部として大切なものだと考えてきたので、このブログを立ち上げて日々読んできた本の備忘録として活用しています。

SNS時代のフォトグラファーガイドブック

著:XICO、黒田明臣、もろんのん、ENO 、haru wagnus、高橋伸哉、宮瀬浩一、別所隆弘

 

 かつて写真は、フィルム撮影して、現像して、印画紙に焼くことだった。知識や技術の専有性は今よりも高かった。プロ写真家の中には徒弟制度で育っていく人も少なくなかった。

 しかし、今や時代は変わった。写真はデジタルになり、撮影は簡単になり、編集も容易になり、スマホがカメラになり、インターネットを使って簡単にSNSで共有できるようになった。共感してもらえるかが、写真家を分ける。

 

 本書は、このような時代の変化の中で、InstagramやTwitterでバズったり、フォロワーが増えたり、「いいね!」がたくさんつく写真を撮ってきたフォトグラファーたちに、秘訣について語ってもらったものである。

 

 複数枚の写真を組にして流れを考えながら投稿する。Instagramは4枚以上の写真を一度に投稿でき、また1枚ずつ本をめくるように表示されるため、本をめくるようにストーリーを感じさせることができる。

 Instagramでは「ストーリーズ」を活用してアプリのトップに表示することで見る人を自分のアカウントへ誘導できる。

 

 Instagramで反応が出やすいのは、昼は11:30-12:30。夜は19時前後。時間に合わせて投稿の内容を変えるのも工夫のひとつ。タグで検索する人が増えているので、ハッシュタグを有効活用する。

 写真は一瞬が勝負。文章を添えることで効果を高められるが、それも最初の一文が勝負。

 Google Photoの編集機能やiPhoneのフォト編集でもある程度のことはできるし、Foodieのように簡単に使えるものもある。VSCO Filmで好みのプリセットを決めたら、Lightroomで細部を調整していく。マニュアル撮影するには、ProCam6, ProCamera, Camera, ProShot, Halide, Adobe Photoshop Lightroomなどもある。

 

 フォローしてもらうには、同じ分野のものを投稿していけばよい。続けているうちに、その分野の仕事が舞い込むことがある。違うものはアカウントを分けるとかする。InstagramとTwitterで4つのアカウントを使い分けている人も登場する。写真は海外からのフォロワーを得られやすい利点もある。

 

 ムック本サイズでオールカラー。それぞれが撮影した実際の作品例を交えてシンプルに説明がされている。複数の著者で重複している内容も多い。

 

大型本、144ページ、玄光社、2019/11/20

SNS時代のフォトグラファーガイドブック

SNS時代のフォトグラファーガイドブック