著:堀 公俊、加藤 彰
ワークショップをどのように進めるかについて書かれた本。具体的かつ体系的に書かれているのが特徴である。
ワークショップには、組織型(問題解決型)、社会系(合意形成型)、人間系(教育学習型)およびそれらの複合型がある。
ワークショップをデザインするときのポイントは、チーム、プログラム、ファシリテーターの3つ。どんな人をどういう環境に集めるかで変わるし、事前に活動内容やテーマやスケジュールや必要な道具などの段取りを入念に検討して準備し、ファシリテーターが臨機応変にかじ取りをすることで進める。
ワークショップをデザインするステップは、以下のようになる。
・Step1 コンセプト作り:どんな人を対象に、何を目的とするのか
・Step2 プログラム:あえて作り込まない場合もある
・Step3 プログラムの詳細をつくる:いくつかのセッションに分けてそれぞれの狙いを明確にする
・Step4 開催を準備する:告知や道具や資料の準備
そのうえで、プログラムの方針の決め方、セッションやアクティビティの作り方、参加者アイディアや経験の引き出し方、ブレーンストーミングなどの考えの広げ方やまとめ方、さらにはパターン別のワークショップのアジェンダの例、ポイントとなることの解説、といった内容になっている。
内容がきちんと分類され、適時図表が加えられ、全体的な流れも、そこからブレークダウンされる個別の説明も、よく整理されて構成されている。予想より良い本だった。
単行本、239ページ、日本経済新聞出版社、2008/6/1
ワークショップデザイン――知をつむぐ対話の場づくり(ファシリテーション・スキルズ)
- 作者: 堀公俊,加藤彰
- 出版社/メーカー: 日本経済新聞出版社
- 発売日: 2008/06/01
- メディア: 単行本
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