密林の図書室

日々読んでいる本の備忘録を兼ねた書評と内容の概要紹介のブックレビューのブログです。人生は短く、経験からのみ得られることは限られます。読書から多くのことを学び、アウトプット化も本との対話の一部として大切なものと考え、このブログを立ち上げました。過去に別名でAmazonのレビュー欄に掲載したものとそちらには未掲載のものがあり、後者は「Amazonレビュー欄未掲載」タグをつけてあります。

図解でなっとく! トラブル知らずのシステム設計

著:野村総合研究所、著:エアーダイブ

 

 Webのトランザクションシステムを作る場合にセッションやSQL文を使うときの留意点を、マンガと図解でやさしく説いた本。

 

 内容的には、画面表示における、全件表示・一部表示・ページングの使い分け、Web画面で「戻る」をされたときに不整合が発生しないようにどういう工夫をすればいいかモーダルかモードレスかの選択、セッション方式とhidden方式、RDBのインデックスの注意点と結合とバインド変数、ということが書かれてある。特に、利用者が複数画面を使う想定で、矛盾の出ないトランザクション処理を実現するための工夫や、バインド変数の使いこなしの重要性は、個人的に参考になるところはあった。

 

 絵と図解とがほとんどで、文章量も少ない。プログラムコードも登場しない。かろうじて、ごく簡単なSELECT文が少し出てくる程度。マンガ形式で上司や先輩社員や新入社員が出てきて、トラブルに直面してどのようにすべきか議論するというような形で進む。特に急いで読まなくても、あっさり読み終わる。

 

 わかりやすい。IT業界での経験が浅い人にもとっつきやすいし、理解しやすい。狙いはよい本であると思う。ただ、わかりやすさ重視のトレードオフということもあろうが、とても親切に真面目には書かれてあるものの値段に比して内容の密度がいささか希薄な気がする。率直に述べて、これで2400円+税は高すぎるのではないか。購入される方は、中身をよく確かめ、納得してから購入されることをお勧めしたい。

 

単行本、272ページ、日経BP社、2017/10/5

 

図解でなっとく! トラブル知らずのシステム設計

図解でなっとく! トラブル知らずのシステム設計