密林の図書室

人生は短く、経験からのみ得られることは限られます。読書から多くのことを学び、アウトプット化も本との対話の一部として大切なものだと考えてきたので、このブログを立ち上げて日々読んできた本の備忘録として活用しています。過去に別名でAmazonのレビュー欄に掲載したものとそちらには未掲載のものがあり、後者は「Amazonレビュー欄未掲載」タグをつけてあります。

日進月歩のIT業界では今や古典的な一冊になりつつある。Agile開発に関する名著。「アジャイルサムライ−達人開発者への道」

Jonathan Rasmusson  (著), 西村 直人  (監訳), 角谷 信太郎  (監訳), 近藤 修平  (翻訳), 角掛 拓未 (翻訳)

 

2011年発売。進歩の著しいIT業界ではすでに古典となりつつある名著である。この間、アジャイルはソフトウェア開発の手法として人気を博し、多くの現場で取り入れられている。「サムライ」とあるから日本人が書いたものかといえばそうではなく、翻訳ものである。

 

顧客満足を最優先し、価値のあるソフトウェアを早く継続的に提供する。

アジャイルでは開発の工程を縦割りにはしない。例えば、アジャイルの代表的な手法であるSCRUMの場合、プロダクトオーナー、SCRUM Master、開発チームのロールがあるが、チームは一丸となってプロジェクトを進めていく。

 

シンプルさを重視し、短い期間でイテレーションを繰り返す。バーンダウンチャート(場合によってはバーンアップチャート)で進捗を管理する。動くソフトウェアを大切にする。ベロシティ。見積りの方法。チームをもっと効率的に高めることができるのかを効率的に振り返って自分たちのやり方を調整する。デイリースタンドアップを行う。「リリースボード」と「ストーリーボード」で現場の状況を可視化する。テスト駆動型開発(TDD)についても書かれている。

 

細かい技法とかツールではなく、アジャイルの本質的な意義と進め方の原則及び概要について、その根本的な考え方に紐づけながら書かれている。なので、日進月歩のIT業界の中では既に古い本であるが、内容に古さは感じられない。

 

個人的にSCRUM Masterのトレーニングを受けたりしたので、そのような後に読むと、納得することが多かった。

 

オーム社、単行本、288ページ、2011/7/16