密林の図書室

人生は短く、経験からのみ得られることは限られます。読書から多くのことを学び、アウトプット化も本との対話の一部として大切なものだと考えてきたので、このブログを立ち上げて日々読んできた本の備忘録として活用しています。

人気の日本株全500銘柄診断、人気と買いの米国株100銘柄。投信、株主優待、2021年展望も。「ダイヤモンドZai 2021年2月号」

一般向け投資雑誌「ダイヤモンドZAi(ザイ) 」を、久しぶりに買った。2021年 2月号である。

 

新型コロナによって2020年の株式相場は崩壊寸前だったが、各国中央銀行の超金融緩和策と、各国政府の異例の財政出動によって、株式相場は持ち直し、活況を呈している。そのような2020年の相場を受け、表紙に「日経平均21年に3万円の大台へ!」とあるように、比較的景気のよいトーンの記事が多い。大きくは、以下のような構成になっている。

 

ダイヤモンドZAi (ザイ)21年2月号 [雑誌]

ダイヤモンドZAi (ザイ)21年2月号 [雑誌]

 

 

第1特集 2021年の株全予測&儲け方

金融緩和継続を前提に、大胆な年間予想が立てられている。ただ、途中、大きな変動があるかもしれないという。為替相場の見通しは円安とみている人が多い。テーマとしては、DX、5G、EV、環境、医療など。大型株と小型株それぞれで20年のランキングを掲載し、今後の見通しについての注釈が添えられている。米国株含む投資信託についても、タイプ別に主要な投信のパフォーマンスが見開きで掲載されている。

 

個人的には、「ひふみ投信」の藤野英人氏が特集で述べている、「結局、大きく儲けている人は、上がる株を保有し続けるグリップ力のある人。暴落時もあまり右往左往しないことです」という一言が、印象に残った。

 

第2特集 [2021新春]人気の株500+Jリート14激辛診断&全銘柄の理論株価

おそらく、一番注目の章だろう。大型株371銘柄、振興株108銘柄について、一気に掲載。おすすめだけでなく、中立あるいは見送った方がよいとするものも少なくない。少しだけ「強気」もしくは「買い」となっているものを紹介すると、大型株では、トヨタ、任天堂、ニトリ、ユニ・チャームなど。振興株では、日本マクドナルドHD、メルカリ、SanSanなどの名前が挙がっている。

 

第3特集 買い&人気の米国株100

個人的にはこれが一番の目的だった。国内株に比べて、どうしても海外の情報は肌感覚でわかる情報が限られるし敷居も高い。本章ではそういう人には、インデックス投信を勧めている。個別銘柄では、マイクロソフト、フェイスブック、セールスフォースのようなおなじみの銘柄以外にも、ビヨンド・ミート、サービス・ナウといった企業の名前も見える。

 

第4特集 読者&勝ち組億り人の2020年の大反省会

荒れた相場になった2020年は、儲かった人がいる一方で、損したという人も多い。今となっては結果論だが、輸送関連はダメで、引きこもりやネット関連は好パフォーマンスという結果になっている。

 

付録 株主優待で始める株式入門

はじめて株を買う場合には、身近で優待のある銘柄は有力な選択肢になる。優待+配当利回りで考え、理論株価が割安で、PERやPBRが割安な銘柄を、手数料の安いネット証券で買うとよい、といったアドバイスがわかりやすくまとめられており、いくつかおすすめの銘柄も紹介されている。

 

新型コロナの行方はまだ予断を許さないが、空前の金融緩和により、春先の大恐慌到来といわれた荒れ狂った相場は立ち直りを見せている。2021年を迎えるにあたって、自分の相場観やネットの情報だけでなく、このように様々な角度から雑誌としてまとめられたものを読んでみることも、今後の投資戦略を考察する上で役に立つのではないだろうか。

ダイヤモンドZAi (ザイ)21年2月号 [雑誌]

ダイヤモンドZAi (ザイ)21年2月号 [雑誌]