密林の図書室

人生は短く、経験からのみ得られることは限られます。読書から多くのことを学び、アウトプット化も本との対話の一部として大切なものだと考えてきたので、このブログを立ち上げて日々読んできた本の備忘録として活用しています。

今から2年ほど前に流行った、「独学プログラマー Python言語の基本から仕事のやり方まで」をいまさら読んでみた

著:コーリー・アルソフ、監訳:清水川 貴之

 

Pythonを中心に、基本的なプログラミングのポイントを解説した本。今から2年ほど前に話題になった本だ。

 

第1部は、プログラミング入門、関数、文字列操作、ファイル操作といったPythonの本では基本の基本になる部分の説明。

 

第2章では、第13章の「オブジェクトプログラミングの4大要素」はとても良い。カプセル化、抽象化、ポリモーフィズム化、継承というオブジェクト指向の4つの特徴が、Pythonにおけるオブジェクト指向の実装上の特徴を、コードを交えてうまく説明してある。

この章ではさらに、子クラスが親クラスのメソッドを別の実装で置き換えるメソッドオーバーライド、「has-a関係」を表すコンポジション、プライベートメソッド、プライベート変数とパブリック変数についても説明されている。

 

Pythonだけでなく、Bash、正規表現、GitHubを使ったバージョン管理、さらにはBeautifulSoupを用いたWebサイトのスクレーピングについても簡単な解説がある。「コードを書くのは最後の手段」といったベストプラクティスについて触れた部分もある。

 

悪くない本だ。ただ、Pythonの本やネットのトレーニングをいろいろ受けた経験からすると、正直、どうしてこんなに売れたのかな、という感じもした。

 

322ページ、日経BP社、2018/2/24