著:三谷 宏治、イラスト:飛高 翔
「経営戦略全史」をマンガ化したもの。2巻構成になっており、前編にあたるこの確立編では近代のマネジメント理論が誕生した頃から1995年頃までに流行した理論を扱っている。以下のような人たちの理論が取り上げられている。
・科学的管理法:フレデリック・テイラー。
・効率的な大量生産システム:ヘンリー・フォード。
・人間関係論の始祖:エルトン・メイヨー。
・POCCCサイクルと経営管理による企業統治:アンリ・フェイヨル。
・企業をシステムとして定義し経営戦略を共通の目的とした:チェスター・バーナード。
・マネジメントの伝道師:ピーター・ドラッカー。
・「3Sモデル」「ギャップ分析」や4つの戦略要素を提唱:イゴール・アンゾフ。
・事業戦略と組織戦略の相互作用を説いた:アルフレッド・チャンドラー。
・商品の絞り込みや作業や答えの標準化による組織改革コンサルティングを説いた:アーヴィン・バウアー。
・SWOT分析で有名:ケネス・アンドルース。
・マーケティングを体系化:フィリップ・コトラー。
・成長・シェアマトリクス:ブルース・ヘンダーソン。
・マッキンゼーで戦略サービス強化を行った:フレッド・グラック。
・5つの力やバリューチェーンを生んだ:マイケル・ポーター。
・ポジショニングより7Sを重視し「エクセレント・カンパニー」を世に出した:トム・ピーターズ。
・「ベンチマーキング」でベストプラクティスを発見して実行することを説いた:ロバート・キャンプ。
・「タイムベース競争戦略」を出した:ジョージ・ストーク。
・破壊的な「リエンジニアリングを説いた:マイケル・ハマー。
・外部の機会が見込める内部的な強みである「コア・コンピテンス」の大切さを説いた:ゲイリー・ハメル。
・イノベーション普及の二重のS字曲線を説明しPLC戦略の後押しをした:リチャード・フォスター。
・「スタンフォード・リサーチパーク」を創設:フレッド・ターマン。
・SECIモデルによる組織ラーニングを説いた:ピーター・センゲと野中郁次郎。
・経営資源の使い方による持続的競争優位(RBV)を主張:ジェイ・バーニー。
大きくは、ケイパビリティ派とポジショニング派の対立という軸をとっており、わかりやすい。マンガといっても、ビジュアル化と要約のための手段として使われているだけで、ビジネス理論の要点を紹介した本である。
単行本、225ページ、PHP研究所、2016/5/21
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