密林の図書室

人生は短く、経験からのみ得られることは限られます。読書から多くのことを学び、アウトプット化も本との対話の一部として大切なものだと考えてきたので、このブログを立ち上げて日々読んできた本の備忘録として活用しています。

SHINSEI Health and Sports 腰痛は治る!

著:川合 晃生

 

腰痛についての本。レントゲンやMRIの画像は治療の目安でしかないという。小さいヘルニアや脊柱管狭窄症は画像では判断できないことが多いからだ。画像で異常が見当たらなくても痛みがあることもあれば、画像で異常があるのに痛みを感じないこともあるという。よって、問診や触診が重要だという。また、痛みがなくなれば完治ではない。

 

では、どうすればいいのか。著者は、仙骨と頭のバランスを整えれば腰痛の9割は治ると著者は主張している。そして、座り方をはじめとする姿勢の取り方、症状別のエクササイズの方法について解説している。

 

病気についても説明がある。腰椎椎間板ヘルニアは、2層構造の軟骨である椎間板の髄核が飛び出すことで痛みが生じる。腰部椎間板症は、椎間板が傷んでクッション機能が低下して腰痛や神経障害を引き起こすもので、ヘルニアの一歩手前といえる。仙骨関節捻挫は仙骨の横当たりに痛みを生じさせる。脊柱間狭窄症は腰椎の脊柱管が狭くなり、背中を反らせたときに神経組織が圧迫されて痛みを感じる。腰椎分離症、腰椎すべり症、骨粗しょう症、脊椎側弯症、といった症状も載っている。

 

一般向けにやさしく書いてあり、読む負担はあまりない。腰痛というのは一筋縄でいかないものである。ひとつの参考にはなる。

 

単行本、191ページ、新星出版社、2018/8/13