著:自衛隊の謎研究会
自衛隊について説明した本。10式戦車、いずも型DDH、C-2戦闘機などの簡単な説明や、巻末に主要な兵器の縮小解説が載ってはいるものの、兵器の話はあまり多くはない。
この本の中心になっているのは、自衛隊の組織、編成、自衛隊員の1日、おおまかな給与体系、食事、階級、教育、予備自衛官制度、記念行事、オリンピック支援、国際貢献、日米安保との関係、歴史といったソフト面に重点を置いた内容になっている。
冷戦の終結、中国の軍備増強、海外派遣、災害時の支援活動への注目といったように、自衛隊は国内外の事情の変化に応じて、部隊のあり方を見直し、負担も増えてきた。その一方で、東日本大震災のような自然災害時の献身的な活動が知られることで国民の支持も増えてきた。
紙質と印刷はよくないし、あくまでも概要紹介レベルのものにすぎない。ただ、お値段はお安めだし、内容的にも武器紹介が中心のものとはちがって組織全体の説明が中心となっている点に特徴がある。
単行本、223ページ、宝島社、2017/5/12