(著:Hisa Ando)
GPU(Graphics Processing Unit)の本。1999年にNVIDIA社がGeForace256という新型のグラフィックチップを発表。GPUという呼び方が提唱されるようになった。画像処理、科学技術計算、そしてディープ・ラーニングと、GPUはITの先端分野に欠かせないものになっている。
なかなか詳しい本で、ところどころ一歩踏み込んだ解説が行われている。SIMDとSIMT、3Dグラフィックスの基本的な処理方法、NVIDIAのPascal GPUの基本構成と命令実行メカニズム、AMDとARMのSIMT方式GPU、NVIDIAのユニファイドメモリアクセス、AMDのSSG、CUDAとOpenCL、OpenMPとOpenACC、CPUとGPUのデータ転送、Deep LearnningとGPU、VR/ARとGPU、スーパーコンピュータとGPU、スマートフォン用GPU、Knights Landing、省電力設計の動向と、扱われているテーマも幅広い。エラー検出処理、演算精度と用途の関係についても書かれている。
予定よりじっくり時間をかけて読んだし、それだけの価値がある。適時図解も行われている。良い本である。勉強になった。
単行本、320ページ、技術評論社、2017/6/30
GPUを支える技術 ――超並列ハードウェアの快進撃[技術基礎] (WEB+DB PRESS plus)
- 作者: Hisa Ando
- 出版社/メーカー: 技術評論社
- 発売日: 2017/06/30
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
- この商品を含むブログを見る