著:みやた ひろし
同じ著者の「インフラ/ネットワークエンジニアのためのネットワーク技術&設計入門」が大変よかったので、こちらも買って読んだ。Trusted, DMZ, Untrustedの3つのゾーンを意識しながら、小規模から大規模まで、27のデザインパターに分けてネットワークインフラの論理構造を解説した本。
かなりボリュームのある本なのに、徹底して具体的かつ明快である。読んでいて、なるほど感が半端ではない。図解も豊富で、細かな注意点や運用への影響についても言及してあり、経路や切り替えでどうなるかというような図示もわかりやすく、とにかく徹底している。よほど場数を踏んでいないと、ここまで詳しくかつ理路整然とこれだけの内容は書けない。
特に、トラブルが発生したときのことや事前に障害の目をつんでおくことを念頭に置いた記述があちこちにみられたことが印象に残った。何度も現場で痛い目に遭っている人でないと、なかなかここまできめ細かいアドバイスはできない。また、目先をしのぐだけでなく、きれいにきちんと論理的に筋の通った設計をしておかないと先々トラブルの種を残すことになることも力説してある。本当に素晴らしい本である。
単行本、432ページ、SBクリエイティブ、2015/12/26
インフラ/ネットワークエンジニアのためのネットワーク・デザインパターン 実務で使えるネットワーク構成の最適解27
- 作者: みやたひろし
- 出版社/メーカー: SBクリエイティブ
- 発売日: 2015/12/26
- メディア: 単行本