著:クロスケ
大仏とは、お釈迦様の身長といわれる一尺六寸が基準となっており、それより大きいもの、身長にして4.82m以上、座った状態だと2.41m以上の仏像の総称だという。大仏ハンターを自認する著者が訪問しただけでもこの定義に当てはまる大仏は全国に400体以上あるという。しかも、大仏はこの21世紀の日本において、年間15~20体のペースで増え続けているらしい。
とにかく、いろんな大仏があることに驚かされる。120mを誇る牛久大仏や、100mの仙台観音、56mの東京観音などは有名だが、それ以外にも実に多くの大仏がある。材料も、青銅、石材、木材、コンクリート、繊維強化プラスチック、アルミニウムといろいろ。色も、黒、茶、緑、金色と多彩。表情も様々である。街中に突然立っていたり、とんでもない辺ぴな場所や山奥に作られていたり、廃墟の中で放置されたままのものもいくつもある。想像以上に、ユニークでバラエティに富んでいる。
オールカラーで、写真中心の構成。「大仏ナタリー」と呼ばれる小林悠さんと著者の特別対談まで収録されている。それにしても、深い。予想以上だった。尚、少し前の本なので、最近公開された鹿野(ろくや)大佛は載っていない。
単行本、157ページ、扶桑社 、2015/1/31