著:阿辻 哲次
なかなか面白いです。一気に読みました。部首という視点から、漢字にまつわるトリビアが次から次と出てきます。
「月」が、舟、肉、月の3つのルーツがあるとは知らなかった。「豆」は台の形から、「臭」が自と犬が組み合わさって、「燃」は犠牲になって焼かれる肉、「こざと」と「おおざと」は元々形も意味も違う、性別をめぐる漢字の由来、などなど、時々脇にそれてしまう著者の名調子の文体と共に、漢字にまつわる楽しいお話しが流れるように続きます。
いつもはただの文字として使っている漢字の奥深さの一端に触れることができました。
新書、201ページ、中央公論新社、2004/7/1