密林の図書室

人生は短く、経験からのみ得られることは限られます。読書から多くのことを学び、アウトプット化も本との対話の一部として大切なものだと考えてきたので、このブログを立ち上げて日々読んできた本の備忘録として活用しています。過去に別名でAmazonのレビュー欄に掲載したものとそちらには未掲載のものがあり、後者は「Amazonレビュー欄未掲載」タグをつけてあります。

プロジェクトの立ち上げ、課題やリスクの整理、チーム形成、実行、振り返りまでをわかりやすく解説。「図解プロジェクトを成功させる技術」

著:芝本秀徳

 

プロジェクト管理の基本についてやさしく説明した本。主人公の三木ヒトミと関西弁の上村課長が登場するマンガによる簡単なストーリー仕立てになっている。同時に、いくつかの基本的な手法の説明と図解が掲載されている。

 

そもそもプロジェクトとは?目的と成功基準をはっきりさせる。課題ログを作る。ステークホルダーを明確にする。顧客からヒアリングを行い、具体的な実現手段に翻訳する。ステークホルダーマトリックスとステークホルダーグリッドを作る。WBSを作る。スコープを明らかにする。キックオフミーティングを開く。チームのまとめ方。リスクを洗い出して一覧にする。プロセスフローダイアグラム。

 

プロジェクトとは着手する段階では不確実性が高いものである。そこで、最初に以下のような3種類のアプローチをとるべき、としている。

 

1.不確実性そのものを小さくする

  • プロセスを設計する
  • 計画をしっかり立てる
  • 不明点を明らかにする

2.衝撃に耐えられるようにしておく

  • リスクを想定して、対策を立てておく
  • バッファ(余裕)を設定する

3.不確実性を徐々に小さくする

  • 計画と実績を比較する
  • モノゴトを早めに決める
  • 変化を計画に反映させる

 

以下のような顧客インタビューの計画のようなものは、プロジェクト管理だけでなく企画関連で使える。

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また、プロジェクトのビジョンを共有し、参加者のベクトルを合わせるために、以下のようなプロジェクトチャーター図を作るとしている。

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チームの形成の方法、プロジェクト終了後の振り返りの方法についても、丁寧に解説が行われている。また、巻末にはワークシートのテンプレートが付録として8種類添付されている。

 

とても読みやすい。技術的に高度な内容ということもなく、社会常識以外の前提知識も必要としない。予想より良い本だった。

 

ディスカヴァー・トゥエンティワン、 205 ページ、2018/8/25