密林の図書室

人生は短く、経験からのみ得られることは限られます。読書から多くのことを学び、アウトプット化も本との対話の一部として大切なものだと考えてきたので、このブログを立ち上げて日々読んできた本の備忘録として活用しています。

新版 小予算で優良顧客をつかむ方法 マーケティング常識11のウソ

著:神田 昌典

 

小規模事業者向けのマーケティングの本。オリジナルはインターネットが普及する前のものだし、自己啓発的でたいそうな書きぶりの本である。ただ、キャッチイな書きぶりのおかげで、とにかく、読みやすく、ポイントがわかりやすく仕上がっている。

 

  • 優先すべきはお客を集めること。
  • お客様が、次の仲間をどんとん集めてくれる。
  • 「いい商品」であることより、「いい商品であることをお客に伝えること」が大切。
  • お客は売り込みには反応しない。
  • 商品ではなく、ストーリーを描く。
  • 商品ではなく、サービス重視の姿勢を優先することで良好な関係を築くこと。
  • 商品ではなく、商品の選択基準を示すこと。
  • お客が集まったあとは、がむしゃらに働けばなんとかなる。集まった後の体制を考えるより、まず集める。
  • 広告には認知度を上げるためのもの(イメージ広告)と、収益アップを狙うもの()ダイレクトレスポンス広告)がある。
  • ダイレクトメールで良い文章は短い文章より、行動を起こさせる文章。
  • 客が価格のことしか聞かないのは、あなたが価格以外の商品判断基準を与えていないから。
  • まず、「欲しい」という感情を刺激することが重要。
  • 可能性の低い顧客にこだわらない。
  • 商品品質や顧客サービスは既存顧客流出防止に効果があるのであって、新規顧客獲得に効果があるわけではない。
  • 人間関係は目的ではなく、結果。目的は成約すること。
  • 広告の目的は売ることではなく、見込み客を集めること。
  •  
  • ダイレクトメールは次の言葉を含むこと。

  ・気絶するほど魅力的な提案

  ・圧倒的な差別化

  ・120%の情報

  ・お客様の声

  • お金はなるべく使わないこと。できるだけ早いうちに失敗すること。
  • あとで失敗するくらいなら、今する。先延ばしにしても、どうせ失敗する。
  • 考えるより行動する。行動しながら、考える。
  • マーケターは夢を描く。現実と戦うから理想を描ける。
  • ビジネスは、仮説と検証、テスト、テスト、テストしかない。

 

 広告に反応するかしないか、購入するかしないかは、微妙な言葉遣いで大きく変わる。例えば、「いらっしゃいませ」という代わりに「こんにちは。お客様は前にいらっしゃったことがありますか?」と聞き、答えが「Yes」なら「それはよかった。お得意様向け特別キャンペーン中なんです」といい、「No」なら「それはよかった。初めてのお客様向け特別キャンペーン中なんです」と言う。

 

広告への反応件数 = 広告媒体およびスペース x コンテンツ x レスポンスデバイス(返答方法)。

 

 コミュニティの重要性とか、まるで「ザ・モデル」を先どりしているかのように思えるところもある。マーケティングの本としてはだいぶ古いし、自己啓発的な感じがして避けていたが、読んでみたら、中身はよい本だった。

 

単行本、256ページ、ダイヤモンド社、2011/12/9

新版 小予算で優良顧客をつかむ方法 マーケティング常識11のウソ

新版 小予算で優良顧客をつかむ方法 マーケティング常識11のウソ

  • 作者:神田 昌典
  • 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
  • 発売日: 2011/12/09
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)