著:株式会社アマナVRチーム
ちょっと前の本なので、Amazonの中古商品で安めに買った。Virtual Realityについての本。すべて白黒印刷なのが残念だが、VRゴーグルなどの写真は適時入っている。
VRに対する見方は、体験した人とそうでない人で大きく変わるという。そもそも、あのヘッドセットをつけて体験するというのが積極的に求めない限り意外に機会が得られないのはわかる。体験者と非体験者の間には、どうしても溝ができる。
「誰に」「どこで」「何を」を考える。VRを知らない体験したことのない人のことを意識する。VRコンテンツの質を上げる。没入感を阻害する要因について知っておく。
360度作りこまなくてはならないので、従来のCGよりもVR向けのコンテンツの方が圧倒的に作業量が多く、全体に気を配りながら作り上げる必要がある。
実際に現場で制作にかかわっている人たちのインタビューに出てくる生の声は、体験に基づくものが多くて多くの教訓を含んでいる。
ユースケースの紹介もある。バーチャル美術館、VR戦艦大和、海外旅行体験、運転手シミュレーター、塗装訓練システム、溶接技能訓練システム、といったようなものだ。
騒がれてからもうしばらく経つVRだが、体験ベースであるからこその可能性と制約があるので、深く刺さっている分野がある一方で、そうでない分野はたくさんある。とはいえ、依然として大きな可能性を秘めていることは間違いない。改めて、そう思った。
単行本、192ページ、インプレス、2017/3/17
VR for BUSINESS ─ 売り方、人の育て方、伝え方の常識が変わる(できるビジネス)
- 作者: 株式会社アマナVRチーム
- 出版社/メーカー: インプレス
- 発売日: 2017/03/17
- メディア: 単行本(ソフトカバー)