密林の図書室

人生は短く、経験からのみ得られることは限られます。読書から多くのことを学び、アウトプット化も本との対話の一部として大切なものだと考えてきたので、このブログを立ち上げて日々読んできた本の備忘録として活用しています。過去に別名でAmazonのレビュー欄に掲載したものとそちらには未掲載のものがあり、後者は「Amazonレビュー欄未掲載」タグをつけてあります。

一人の天才が引っ張るのではなく、チームのモチベーションを刺激する時代。『チームを動かすファシリテーションのドリル』

著:山口 博

 

 現代は一人ひとりの個性と自主性を尊重する時代である。昔に比べれば、怒鳴り、なだめすかして、ぐいぐいひっぱるという独裁者的なリーダーが通用する場面は限定的になってきていると思う。

 この本は、組織の内外の人々の一人ひとりを尊重しながら、うまくそれを成果に結びつけるためのプレゼンや対立の調整や会議運営や合意形成の方法について、演習形式で解説した本である。全体の構成としては、以下のようになっている。

 

  • 第1章 聞き手を引き付ける表現力
  • 第2章 プレゼンテーション構成力
  • 第3章 リアクションによる誘導力
  • 第4章 メンバーを巻き込む合意形成力
  • 第5章 当事者同士を対立させない懸念解消力
  • 第6章 柔軟思考による課題解決力

 

 内容としては、アイコンタクトの使い方、適切なリアクションによる誘導、プレゼンの5つのポイント(背景・自己紹介・目的・時間配分・聞き手に期待すること)、モチベーションのファクターを見極める、質問で会議運営を行いって掘り下げ質問で論点を絞る、言い換えをうまく使う、現場主義の体現、ポジティブ用語を使う、といったことが書かれている。

 

 難しい内容ではないし、書かれていることはどれももっともだと思う。ただ、「ドリル」とあるように、演習を前提として書かれており、何らかのトレーニングプログラムを受けないと、これを読んだだけで実践でうまく使いこなすというのは難しい部分があるかもしれない。

 

新書、234ページ、扶桑社、2018/12/27

 

チームを動かすファシリテーションのドリル (扶桑社新書)

チームを動かすファシリテーションのドリル (扶桑社新書)

  • 作者: 山口博
  • 出版社/メーカー: 扶桑社
  • 発売日: 2018/12/27
  • メディア: 新書