密林の図書室

人生は短く、経験からのみ得られることは限られます。読書から多くのことを学び、アウトプット化も本との対話の一部として大切なものだと考えてきたので、このブログを立ち上げて日々読んできた本の備忘録として活用しています。

プログラミング言語Pythonをやるなら、手元においておくと便利な一冊。「Matplotlib&Seaborn実装ハンドブック 」

著:チームカルポ

 

 機械学習ブームでプログラミング言語Pythonが注目を浴びている。このため、最近は様々な本が出版されている。

 この本はそういった中でも、Pythonでグラフを描画するためのライブラリ群であるMatplotlibと、可視化ライブラリであるSeabornに特化して解説した本である。

 

 章立てとしては以下のような構成になっており、全体的な説明、統合開発環境であるAnacondaのインストール、MatplotlibとSeabornの個別機能の説明、という形になっている。

 

第1章 データを可視化するライブラリ、MatplotlibとSeaborn

第2章 開発環境の構築

第3章 Matplotlib/Seaborn活用のポイント

第4章 Matplotlib APIリファレンス

第5章 Seaborn APIリファレンス

 

 カラー印刷ではないが、几帳面に整理されて書かれており、とても読みやすい。巻末には、索引もついている。

 

 また、サンプルプログラムはこの出版社のWebサイトからすべてダウンロードして実行できるようになっているので、手を動かしながら学べる。.ipynb形式になっているので、JupterNotebookにUploadして簡単に実行し、ソースと実行結果を比べて確認できる。実際にやってみた感じとしては、以下のようになる。

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手書きライブラリであるMNISTを使い、Kerasを用いた機械学習の結果を画像データとしてプロットする例もある。

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 また、以下のように、画像ファイルをグラフエリアにプロットする例もある。

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以下はseabornを用いた二変量分布のプロットの例になる。私の環境では、Warningが出たが。

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 Pythonで機械学習の勉強をしていくと視覚化やグラフの利用は避けて通れない。やはりPythonが得意とする科学技術演算の分野でもそうだ。よって、Pythonの機械学習や科学技術系の本にはMatplotlib は必ずといっていいほど出てくる。ただ、それだけだとちょっと形を変えたりしたいときに迷い、ネットで調べて試行錯誤するのにかなり時間を費やしてしまったりすることがある。この本はMatplotlibとSeabornだけに特化しているという専門性があり、手元に置いておくと便利である。

 

単行本、319ページ、秀和システム、2018/9/30

Matplotlib&Seaborn実装ハンドブック (Pythonライブラリ定番セレクション)

Matplotlib&Seaborn実装ハンドブック (Pythonライブラリ定番セレクション)

  • 作者: チームカルポ
  • 出版社/メーカー: 秀和システム
  • 発売日: 2018/09/30
  • メディア: 単行本