科学雑誌Newtonの別冊。タイトル通り、人間の体と病気について、過去のNewtonに掲載された記事をまとめた内容になっている。
大腸の悪玉菌はタンパク質を食料にするというのは知らなかった。腰痛の多くは実は原因不明。歯周病菌は、心筋梗塞、脳梗塞、動脈硬化、細菌性肺炎と関係が深い。
アレルギーの増加の原因には、衛生仮説(衛生状態の向上がアレルギーを増やした)のほかに、アレルギー原因物質の増加や大気汚染や飼料の抗生物質との関係も指摘されている。
内分泌器官としての脂肪の重要性。がん免疫治療法や分子標的治療薬、アルツハイマー病の早期発見・早期治療への取り組みなど、新しい医療についても書かれている。
オールカラーで、Newtonの特徴である工夫をこらした鮮やかなイラストが満載されており、理解を助ける。
ただ、この別冊については、Newtonにしては解説の文字数が多く比較的ぎっしり詰めて書かれてあるものが中心になっている。内容も一歩踏み込んだものが多く、取り上げられているテーマも多彩で、非常に充実している。個人的には過去のNewtonの記事で読んだことのあるものも多かったが、改めて勉強になった。
ムック、192ページ、ニュートンプレス、2017/8/28
体と病気の科学知識 (ニュートン別冊)[本/雑誌] (単行本・ムック) / ニュートンプレス
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