著:ピーター リンチ、ジョン ロスチャイルド、翻訳:三原 淳雄、土屋 安衛
「株を底値で買えるとは思ってはならない」
「ナイフが地面に突き刺さり、しばらく揺れ動いた後、しっかり止まってからつかむのが正しいやり方」
「くだらない安い株は、くだらない高い株と同じように、下がればとても危険」
徹底してバリュー投資の立場から書かれた本である。もうしばらく前の著作ではあるが、バリュー投資に関心のある方には一読の価値があるだろう。3部構成となっているが、中心は第2部「有望株の探し方」である。しかも、狙いは「テンバーガー(10倍上がる株)」である。
「調査なしの投資は、カードを見ずにポーカーをやるもの」という指摘が本書の肝だろう。「株で金儲けをするのに株式市場の全体の予測をする必要はない」とまで言い切っている。
最右翼のバリュー投資家の考えをまとめたものだから、違う立場から異論を持つ人がいるのも当然だ。ただ、だからといって読む価値がないと考えるのは正しくない。啓示に富んだ、投資のベテランのノウハウや哲学が詰まった良書である。
単行本、347ページ、ダイヤモンド社、2001/3/1
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