密林の図書室

人生は短く、経験からのみ得られることは限られます。読書から多くのことを学び、アウトプット化も本との対話の一部として大切なものだと考えてきたので、このブログを立ち上げて日々読んできた本の備忘録として活用しています。

怪しいけれど役に立つ? 「なぜ、占い師は信用されるのか? 」(コールドリーディングのすべて )

著:石井 裕之

 

コールドリーディングの本です。

占い師が普通に使うテクニックを解説しています。

 

こう書くと、とっても怪しそうに見えますが、実際にちょっと怪しい書きぶりの本です。

ただ、読んでいて、結構納得してしまうのも事実。

人間心理に基づき、営業職の人を念頭に置いた記述も見られます。

例えば、人間の悩みというのは、所詮は次の4種類しかないそうです。

これは、よくよく考えてみれば、確かにその通りだと思います。

  • 人間関係(恋愛を含む)
  • 金銭(豊さ全般)
  • 健康

 

そして、以下のようなテクニックが紹介され、それらを組み合わせた応用例が示されています。

  • サトルティ(意識に気づかれないさりげなさ)
  • ダブルバインド(相手がNOを使えない表現を選ぶ)
  • ラポール(精神感応を築く)
  • ストックスピール(誰にでも当てはまってあいまいな表現で導く)
  • サトルネガティブ(否定疑問文を上手く使う)
  • サトルクエスチョン(質問していると感じさせないように聞きだす)
  • サトルプリディクション(外れない予言をする、実現したときだけ当たったと思う予言をする)


占い師が信用される最大の理由は、「占い師は、いつだって相談者に興味を持ってくれるからです」とのこと。ここで紹介されている手法の数々をうまく利用しようとするなら演技力を磨く必要がありそうだけれども、まずそこに大きなポイントがあるように思えました。

 

いずれにせよ、それなりに面白い本です。

 

単行本、228ページ、フォレスト出版、2005/10/12

 

なぜ、占い師は信用されるのか? 「コールドリーディング」のすべて

なぜ、占い師は信用されるのか? 「コールドリーディング」のすべて