密林の図書室

人生は短く、経験からのみ得られることは限られます。読書から多くのことを学び、アウトプット化も本との対話の一部として大切なものだと考えてきたので、このブログを立ち上げて日々読んできた本の備忘録として活用しています。

はじめての『指環』―ワーグナー『ニーベルングの指環』聴破への早道 (オン・ブックス21)

著:山本 一太 

 

 リヒャルト・ワーグナーの「ラインの黄金」「ヴァルキューレ」「ジークフリート」「神々のたそがれ」。4作合わせて「ニーベルングの指環」と呼ばれる長大な4部作のオペラ作品について語った本。

 

 最初に「ニーベルングの指環」の全体的な説明があり、続いて4部作を個別にあらすじと音楽の構成を中心に解説してゆく。最後は、こだわり編としたさまざまな観方、付録として推薦のCDとDVDが紹介されている。

 

 ワーグナーの生涯とか、演奏家や演出家の意見とか、楽譜を用いた解説といったものは一切ない。精緻に学術的に分析した本というよりも、ワーグナーのオペラが好きな人が主観的な意見を交えながら書いた本となっている。

 

 

 たしかに、聴破への早道、という副題に沿った内容になっており、「ニーベルングの指環」をこれから本格的に聴くときのガイドとして割り切って読むにはいいのではないかと思った。

 

単行本、230ページ、音楽之友社、新書版、2005/10/1

 

はじめての『指環』―ワーグナー『ニーベルングの指環』聴破への早道 (オン・ブックス21)

はじめての『指環』―ワーグナー『ニーベルングの指環』聴破への早道 (オン・ブックス21)

  • 作者: 山本一太
  • 出版社/メーカー: 音楽之友社
  • 発売日: 2005/10/01
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
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