編集:講談社
「僕は子供たちにわかってほしいと思って描いてはいません。小さいころ欲しかったものを作っているだけです。人生の初期、特に幼いころというのは、幸せで、あたたかさに包まれて、健康的でなくてはいけません。そんな環境に育つことが力強い人生のはじまりになるからです。僕の経験からそう思うのです」(ディック・ブルーナ)
1999年に発売された本の改定新版。オールカラー印刷のハードカバー本で、写真や作品がたくさん載っている。
1955年に誕生したミッフィーちゃんで有名な作家であり、ミッフィーちゃんについてはたくさんの説明や資料が掲載されている。また、ブルーナはキャリアとしてはグラフィック・デザイナーとして出発していて2000冊以上の本の装丁を手掛けており、それらについてもいくつか紹介されている。ポスターなどの写真もある。
ディック・ブルーナの生い立ちについても、写真付きで14ページに渡って丁寧に紹介されている。加えて、普段の仕事や、工房についても紹介されている。
左右に広く伸びた白い口ひげをたくわえ笑顔で微笑むブルーナ氏のインタビューや、奥さんや2人の息子と1人の娘のインタビューもある。若いころ、その後奥さんになった女性と親しくなろうと好きでもない犬を飼って連れていた、しかもそれを相手に見抜かれていたという話は笑った。ブルーナ作品との関係を中心に、オランダとその文化について説明した部分もある。
全体的にビジュアルを重視した構成で作られており、とても見やすく、読みやすく、かつブルーナ風を強く意識したデザインになっている。
単行本、127ページ、講談社、2018/2/28
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