密林の図書室

日々読んでいる本の備忘録を兼ねた書評と内容の概要紹介及び読書感想をまとめたブックレビューのブログです。人生は短く、経験からのみ得られることは限られます。読書から多くのことを学び、アウトプット化も本との対話の一部として大切なものと考え、このブログを立ち上げました。過去に別名でAmazonのレビュー欄に掲載したものとそちらには未掲載のものがあり、後者は「Amazonレビュー欄未掲載」タグをつけてあります。

印象派への招待

編集:朝日新聞出版

 

 アカデミーへの反発→モデルニ(現代性)、科学の発展、激動のフランス、チューブ絵具、ジャポニズム、画商・批評家、意外とお坊ちゃんな画家たち(やや貧しいモネの家にも使用人がいた)。印象派の誕生にはこのような背景があったとされる。

 1874年に第一回印象派展が開かれ、モネ、ルノワール、シスレー、ピサロ、ドガ、モリゾ、セザンヌなど30名200点以上が出展された。現代でも世界中で愛されている印象派について、やさしく説明した本。

 

 オールカラー印刷。作品と視覚的な資料中心の構成になっており、大きめのキーワードと、わかりやすく書かれた解説を加えて、視覚的に印象派について理解できるようになっている。特に、以下がポイントとされている。

 

印象派は、風景を描いた

印象派は、目の前の現実を描いた

印象派は、絵の具を混ぜずに使った

印象派は、明るい

印象派は、日本美術に学んだ

 

 印象派誕生に至る背景として、色彩の同時対比の法則、ミレーをはじめとするバルビゾン派の誕生、普仏戦争の影響といったことが説明されている。

 また、12年で終わった印象派展のあと、画商のデュラン=リュエルがアメリカで大規模な印象派展を開き、これをきっかけにアメリカで人気に火がついたこと。そして、印象派以降、近代美術が多様化していったこと。

 印象派全体についての入門書として、よくまとまっている本である。

 

単行本、112ページ、朝日新聞出版、2018/2/7

 

印象派への招待

印象派への招待

  • 作者: 朝日新聞出版
  • 出版社/メーカー: 朝日新聞出版
  • 発売日: 2018/02/07
  • メディア: 単行本