密林の図書室

人生は短く、経験からのみ得られることは限られます。読書から多くのことを学び、アウトプット化も本との対話の一部として大切なものだと考えてきたので、このブログを立ち上げて日々読んできた本の備忘録として活用しています。

実は当時、まだ17歳だった!ウルトラマンの科学特捜隊フジアキコ隊員が語る。「ウルトラマン青春記―フジ隊員の929日」

著:桜井 浩子

 

 初代ウルトラマン科学特捜隊フジアキコ隊員役だった、桜井浩子さんの本。その前に「ウルトラQ」のヒロイン江戸川由利子役も演じている。当時のエピソードがいろいろあって、とても面白く読めた。

 不思議なオーディション。初めての連続TVドラマ。気さくでパワフルなスタッフたち。遅刻。緊張。「ウルトラQ」シリーズのナレータとして、まだ学生だった石坂浩二氏に声をかけるように頼まれたこと。大きな電話。突然、髪を切ると言い出して周囲をあわてさせたこと。

 カラーテレビの時代に合わせた、カラーの特撮ウルトラマンの誕生。フジ隊員の髪やメイクへの要求。「兎に角」騒動。

 バルタン星人のすばらしい特撮を見せた後、キャップ役の立花氏が「これは、子供だけの番組じゃないぞ。あの素晴らしい特撮にふさわしい芝居を、オレたちもしようじゃないか」と、他の隊員役の俳優達に語りかけたこと。

 銀座の隠し撮り。ハヤタ隊員のお弁当。魚眼レンズ。ウルトラマンネロンガの壮絶な対決シーンを見たときの感動。古谷敏氏と中島春雄氏の言葉。「怪奇大作戦」のゲスト出演。

 特別企画として、科学特捜隊座談会がついている。アキコ隊員以外の俳優さんたちから見た視点や、逸話がいろいろあって、とても面白く読めた。それにしても、当時、17歳だったとは。

 

 単行本、254ページ、小学館、1994/6/1

ウルトラマン青春記―フジ隊員の929日

ウルトラマン青春記―フジ隊員の929日

  • 作者: 桜井浩子
  • 出版社/メーカー: 小学館
  • 発売日: 1994/06/01
  • メディア: 単行本
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