著:桜井 浩子
初代ウルトラマンで科学特捜隊フジアキコ隊員役だった、桜井浩子さんの本。その前に「ウルトラQ」のヒロイン江戸川由利子役も演じている。当時のエピソードがいろいろあって、とても面白く読めた。
不思議なオーディション。初めての連続TVドラマ。気さくでパワフルなスタッフたち。遅刻。緊張。「ウルトラQ」シリーズのナレータとして、まだ学生だった石坂浩二氏に声をかけるように頼まれたこと。大きな電話。突然、髪を切ると言い出して周囲をあわてさせたこと。
カラーテレビの時代に合わせた、カラーの特撮ウルトラマンの誕生。フジ隊員の髪やメイクへの要求。「兎に角」騒動。
バルタン星人のすばらしい特撮を見せた後、キャップ役の立花氏が「これは、子供だけの番組じゃないぞ。あの素晴らしい特撮にふさわしい芝居を、オレたちもしようじゃないか」と、他の隊員役の俳優達に語りかけたこと。
銀座の隠し撮り。ハヤタ隊員のお弁当。魚眼レンズ。ウルトラマンとネロンガの壮絶な対決シーンを見たときの感動。古谷敏氏と中島春雄氏の言葉。「怪奇大作戦」のゲスト出演。
特別企画として、科学特捜隊座談会がついている。アキコ隊員以外の俳優さんたちから見た視点や、逸話がいろいろあって、とても面白く読めた。それにしても、当時、17歳だったとは。
単行本、254ページ、小学館、1994/6/1
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