著:キャサリン・A. クラフト、訳:里中哲彦
アメリカ出身のネイティブ・スピーカーの著者が、日本人がよく間違える英語表現あるいは不自然な単語や語句の使い方の例を集め、何がどうおかしいのか、より適切に表現するにはどのような文にすればいいのかを解説した本。解説と例文の日本語部分の翻訳は日本人が担当している。
「彼にアタックしてみたら?」とか「ファイト!」などの日本語英語をそのままの感覚で使うのは避けた方がよいとか、基本的な単語なのに確かによく間違える”come”と”go”の違い、"What's the matter with you?"と"What's the matter?"の違い、”contain”と”include”の違い、”heart”と”mind”の違い、”notice”と”realize”の違い、”remember”と”memorize”の違い、”out of order”と“broken”の違いというようなものもある。”favorite”には単語自体に「もっとも」というようなニュアンスが含まれているので”most favorite”とはいわないというような指摘もある。”athlete”や”sportsman”も誤解されていることが多いように思われる。”as if”の用例といったことも説明されている。
見開きでひとつずつ、合計100個が取り上げられている。解説もそれなりに丁寧だが、例文がいくつも載っているので感覚的に理解しやすい。
新書、221ページ、筑摩書房、2017/1/5