著:羽生 結弦
『蒼い炎』の続編。2012年から2016年までの羽生選手の激闘と軌跡を、本人へのインタビューを中心とした文章と、たくさんの写真で紹介している。
筋肉図をきちんと頭に入れて適切な強化をしていること、ブライアン・オーサーコーチの指導を受けるためにカナダに移り、カナダに来てよかったと述べている。英語を学びながら日本語でもきちんとノートにつけて確認し、五輪の金メダルの後に一度燃え尽きていたことを素直に語っているとこともある。
あの東日本大震災について、言葉を選び慎重に語るところに、その記憶の重さや自分にできることを今も考え続けていることを強く感じさせる。本書の印税も被災地へ寄付されるという。
中国での衝突によるけがや尿膜管遺残症との闘いについて語っている部分も大変印象的だ。最高点を達成してもさらにその先をしっかり見据えようとする気持ちも伝わってくる。写真も、選りすぐりのものが多く、枚数も100枚以上ある。見ごたえも、読みごたえもある良質な内容になっている。
尚、関連書籍として、羽生選手のコーチであるブライアン・オーサー氏の「チーム・ブライアン - 密林の図書室」あたりもおススメである。また、「蒼い炎 - 密林の図書室」もある。
単行本、282ページ、扶桑社、2016/7/2
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